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番外編 8にしおりをはさみました!
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番外編 8
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「家族との外食には凪は来なくていい
凪はこちらで作って食べなさい
あと、俺から電話のあった時は一緒に食べるから俺の分も用意しなさい
分かったか?」
「…はい」
ここまでのお父さんの言葉を聞いて僕の胸は潰されるような痛みを伴っていた
あぁ、僕は仕方なくここにいるんだ と
泣きそうになるのを俯き
奥歯を噛み締め爪が食い込む程手を握りしめて痛みで誤魔化していた
「凪」
お父さんの優しい声
歪んだ顔を見られたくなくて俯いたままいた僕の頬に大きな手が触れる
それが顎まで降りて強制的にお父さんの視界に僕の醜い表情が曝される
お父さんは優しい笑顔で僕を見ていた
「俺の凪……おかえり」
そして、優しいキスをくれた
驚きで一瞬 思考が停止する
でも、すぐに心に受け止めきれない程の嬉しさと喜びでいっぱいになった
その気持ちを素直に伝えたくてお父さんの首に縋りついた
重なった唇はあったかくて
柔らかくて
僕の口内へ侵入したお父さんの舌は唇とは反対にヒンヤリしていた
お互いを感じるように想いを伝えるように
拙いながらも夢中でキスを返した
僕のファーストキスは
大好きで
大好きな
お父さん
13才の夕暮れだった
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