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尼野にしおりをはさみました!
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尼野
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尼野くんだ。尼野くんが、りんちゃんを蹴り飛ばしていた。
なんでここにいるのとか、どかしてくれてどうもとか、そういう質問をする隙は無いんだろうなぁ・・・。
俺は苦笑して、そっと立ちあがり二人を見守ることにする。
「・・・・」
尼野くんは転がったりんちゃんを見て、それから俺を見てクソでかため息を吐いた。
そんな顔見てため息つかんでも・・・と思ったけど、よく様子を確かめずにほどいた俺も俺だし、尼野くんの名前を呼んじゃったのも俺だ。
俺はお茶目に、ごめんというポーズをしてみせる。
尼野くんは台からナイフを持って、転がったりんちゃんの上にまたがってまた動きを取れない状態にした。
「俺はコイツと同居してる。コイツを調べられたら厄介だったんだよ・・・・お前口軽いだろ」
尼野くんは言いながら、りんちゃんの首にナイフを当てる。
りんちゃんはビビりながら、こくこくと頷いた。
あんな圧でナイフ当てられちゃ、怖いだろうなぁ・・・・。
俺は心底りんちゃんに同情しながら、見守る。
「な、なんで同居なんて・・」
「色々あった」
怯えながら尋ねたりんちゃんの質問に対する、尼野くんのざっくりとしすぎた説明に、俺とりんちゃんはポカンと口を開ける。
嘘でしょ・・・と思わず言いたくなったけど、俺は言葉を飲み込む。
「問題児と住んでるなんてバレたら、評価が落ちる・・・俺は平穏に生きたいんだよ、わかるか?」
りんちゃんは恐怖で涙目になりながら頷く。
俺は「この場で一番平穏じゃないのは尼野くんだよ」と突っ込みたくなったけど、脅されたくないので黙った。
尼野くんは多分、俺と同じで頭の大事な部分のネジが外れてる人間なんだろう。
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