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第11章にしおりをはさみました!
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第11章
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「んッ、ゃ…、御船っ」
熱い舌が七瀬の中を蹂躙する。
七瀬は御船の身体を押したが、残念ながらビクともしない。
深く深く入り込み、七瀬の舌を絡み取って吸い上げる。七瀬の身体の力が同時に一気に抜けた。
その勢いに乗って更に御船がベッドに乗り上がる。スプリングがギシと鳴った。
七瀬ももう抵抗はやめてただ身を委ねながら、
力なく息を求めた。
ようやく御船が口を離し、七瀬の額に軽くキスを落とした。
「ッは、あ、は…、み、ふね、何を…ッ」
そして、首筋から鎖骨へと順々にキスを落として行く。七瀬の顎が仰け反った。
「あ、ッ…御船!だから、お前、何を…、」
「何って、おはようのキス。」
そして仰け反った顎の裏にもキスを落とした。
「あ!バカ、お前やめ、」
反論しようとした口をまた塞がれ、舌を入れられる。
歯列をなぞりながら、御船はベッドに沈んだ七瀬の身体を抱きしめた。七瀬は顔に熱を感じながら、
恥じらうように身をよじる。
ーーー何、考えてんだ、コイツは!!
ほかに人がいないとは言え、ここは病院である。いつ何時、誰が来るかもわからない。こんな場所でこんな姿を見られたら溜まったもんじゃない。
穴があったら入りたいどころの話じゃない。
…と、思うのに、
「ッ…ん、ぅ、ふっ」
身体は七瀬の恥じらいに反して、
御船の舌技を、
求めるようにして身体をくねらせてしまっていた。ますます顔を赤くしながら、自分の心に鞭を打つ。
ーーーバカ、呑まれるな!
思わず自分から舌を出してしまいそうになるところを、なんとか踏ん張り、
また絡みついて来た御船の舌を少し噛んだ。
御船の身体が少し揺れる。
すると、仕返しだというように、
七瀬の身体を抱き上げながら思い切り舌を吸った。
「んぅーーッ!」
御船の中で痙攣しながら、
直後にぐったりと身体を崩す。
それを見た御船が口を離し、意地の悪そうにニッと笑った。
その顔を七瀬が睨む。
「ッは!…お…まえ、だから…!何やってんだよ!」
「だから、おかえりのキス。」
ーーーさっきと違ってんだろうが!!
…いや、今はそこじゃない。
「お前ここをどこだ思ってる!?誰か来たらーーー…」
言いかけた途端、
またバッと身体を抱き締められ、言葉を封じられる。ボフンと音を立てて、二人してベッドに倒れこむ。
御船の顔がまた七瀬の肩に置かれた。
七瀬はいきなりの行為に、ハテナを浮かべながら、
御船の髪に恐る恐る手を触れた。
「お、おい…御船…?」
御船は答えない。
答えずベッドの上で固まったまま、
まるで赤ん坊のように、七瀬の肩に顔を埋めている。
なんだろう、おれ何か変なこと言ったか?
(いや、この場合、何か変な事を言っているのは御船の方なのだが…)
それともいきなり具合でも悪くなったんだろうか。
「おい、御船ってば…、」
心配になってトントンと背中を叩く。
すると、御船が小さな声でぼそりと呟いた。
「待ってた…、」
呼吸が止まった。
代わりというように、心臓がどくん、と大きく鳴る。
「ずっと、待ってた…、七瀬、もう、」
御船はベッドと身体で七瀬を閉じ込めるようにして、動かない。
御船の声が更に掠れていた。
「…もう、どこにも行くな、」
「…ッ、」
言葉が出ない。
視界が滲む。切なさと愛おしさが胸に溢れる。
手からも指からも吹きかかる吐息からも、
切羽詰まったような、切ないような、狂おしいような愛情が、全体から伝わってくる。
ーーー御船…、
御船…、
本当に子供みたいにキュウッと七瀬の身体を抱き締めて離さない。
おれは、
「おれ…、」
思わず、腕に力がこもる。
おれもーーー…、
と、言おうとした所で、カーテンの向こうから
コホンという咳が聞こえた。
「お取り込み中のところ失礼、少しいいかしら?」
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