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戸惑う青 1にしおりをはさみました!
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戸惑う青 1
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家の敷地に入るとすぐに、ロウが人型に戻る。僕を抱き抱えて家の中へ入り、リビングの革張りのソファーに寝かせた。
「ルカ様、少し待っていて下さい」
「ん…」
僕の頰をスルリと撫でて、ロウがリビングを出て行く。
肩の傷は熱を持ってズキズキと疼き、僕の額からは汗が次から次へと流れ落ちていた。
「はぁ…っ」と荒い息を吐いた時に、手に何かを持ってることに気づいた。
怠い腕を持ち上げて見ると、それは、リツが狼に変身する時に投げ捨てたシャツだった。
「あ…持って来ちゃった…」
リツのシャツは、僕の肩から流れた血で汚れてしまっている。これはもう、洗ったところで取れないな…と力なく笑って、腕を降ろした。その瞬間、フワリとリツの匂いが僕の顔の周りを漂う。
ーーリツの匂い…だ。
なぜか、僕の心臓がドキドキと高鳴り始める。自分の意思とは関係なく騒つく胸にイラついて、僕は眉を寄せて、シャツをソファーの下に落とした。
すぐにロウが戻って来て、また僕を抱えてお風呂場へ行く。お風呂場の床にそっと降ろすと、僕のシャツを脱がせ始めた。
「これはひどい…。よく、声をあげませんでしたね…」
「…だって…こんな身体、バラバラになったとしても構わない…」
「ルカ様。それ以上言うと許しません。いつも言ってる筈だ…。俺の大事なあなたを貶めるな」
「……」
ロウにきつく睨まれて、僕は息を吐いて目を閉じた。
シャツを脱がせたロウは、シャワーからお湯を出して、肩の傷にゆっくりとかけていく。お湯が傷にしみて、強い痛みに気を失いそうだ。僕は深く息を繰り返して、震える指を強く握りしめた。
「かなり痛いですよ。我慢出来なければ、俺の肩を噛んで下さい」
「ん…」
ロウがシャワーを止めて、僕を腕に抱き込む。そして、僕の肩に唇を当てると、舌で傷口を抉るように舐め始めた。
僕はロウの服を握りしめて、痛みを堪えて小さく声を漏らす。
「う…、ん…ぅ、いっ…」
尖らせた舌の先で傷口をグリグリと弄られ、僕は堪らずロウの肩に噛みついた。
グッと歯を立てて、ロウの肩に僕の歯がめり込んでいく。
両方の肩を舐め終わった頃には、僕は息も絶え絶えになって、ロウの胸にもたれていた。
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