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仮入部届け書 奏輝Sidにしおりをはさみました!
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仮入部届け書 奏輝Sid
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緊張の部活動紹介から一夜明けた今日
俺たちはいつも通りの学校生活を送った
授業はあっという間に過ぎ放課後。
俺は一年生の歓迎会の段取りをするため、部室に向かった。
部室に入ると彰人が居た。
彰人は「これ。」と、数枚の紙を渡してた。
それは仮入部届けだった。
俺らの必死の演技の甲斐あってか、26枚=26人が仮ではあるが入部を志願してくれた。
本入部になる人は大体今の半分、つまり、13人。
まあまあの入り具合だろう。
「彰人、この中で才能がありそうな子とか女役が似合いそうな子居た?」
「ん~どうかな~女装が似合いそうなのは居たが怜程ではないと思うぞ…」
「う~ん、そっか。怜先輩もう高3だから、怜先輩の後継者みたいな子探してるんだけどな~」
「まあ、まだ入部する奴らがいるだろ。」
「そうだね。」
【コンコン】
「うぃ~どうぞ~」
(誰だろ?ってか彰人そんな返事でいいの…)
「失礼します~仮入部届けもってきまし…」
(あ、新入部員か。)
「奏輝先輩!お久しぶりです!!」
「あ、和希!元気だったか?」
「はい。もちろんです。」
「和希、演劇に興味あったのか!」
「はい。先輩が演劇部に入ったって聞いて、先輩の舞台を見に行って、そこから多少ですが…ww」
「意外だな~運動部とかに入りそうなのに…まあ、部員が増えるのはうれしいことだし、お前なら心から歓迎するよ。」
「いや、お前が歓迎する前に俺に届けを出せ。」
「あ、そうでした。すみません。俺、雪村和希って言います。よろしくお願いします!」
「おう。よろしくな。俺は演劇部の顧問の彰人だ。奏輝の知り合いか?」
「中学の後輩です。いろいろあって先輩にお世話になってました。」
「へ~え、奏輝が後輩の面倒をwwってか後輩いたんだなww」
「なんだよ彰人、何笑ってるんだよ。」
「すまん、すまんwww」
「奏輝先輩と彰人先生はどういった関係なんですか?」
「奏輝が幼い時に遊んでやってたんだ。」
「へ~そうなんですか!だから、仲がいいんですね!」
「彰人は先生というか俺のお兄ちゃんみたいなものだからww」
「羨ましいです。」
「そうか?俺は和希が入部してくれて嬉しいよ。」
「マジすか!感激です。あ、忘れるところでした。」
「何を?」
「奏輝先輩に見せたい写真があって…これです。」
一樹の携帯写真に写ってたのはメイド服を着た人だった。
「和樹の彼女?」
「違いますよ。この壁紙ここの寮のやつじゃないですか。」
「ああ、そうか。え、という事は男!!」
「そうなんですよ。超可愛くないですか?」
「ああ、女の子かと思ったよ。ってかなんでメイド服?」
「あ、それは罰ゲームで着せたんですよ。」
「和希そんな趣味があったのか…」
「違いますよ。まあ、そんなことは置いといて。先輩この子演劇部にスカウトするべきです。」
「いや、女装が似合ったって演技に興味がなかったり、下手だったらな。」
「そうだぞ、奏輝の言うとおりだ。演技が下手でも自分の意志で入部した奴は絶対上達する。だがやる気のないやつは邪魔になるだけだ。だからこの部は直接スカウトはほとんどしない。」
「そんなこと言わないほうがいいですよ。彼は絶対にスカウトすべきです。」
「なぜそこまで言う。和希?」
「こいつの名前、乙姫爽紀って言うんですよ。」
「おい、まさかあの乙姫家の息子か?」
「正解です。さすが演劇部の先生!」
「彰人、さっき目ぼしいやつ居ないって言ったじゃん。」
「うるせぇ!生徒全員把握出来てなかったんだよ。有名人の息子とかたくさんいるし‼︎」
「そうですか…でも、和希、親が有名人だから子供も演劇出来るとは限らないだろ。」
「いや、奏輝話しかける価値はあるかもしれん。」
「どうして?彰人」
「奏輝、乙姫一家の事どこまで知ってる?」
「乙姫晃が舞台作家兼小説家って事とその妻が舞台女優ってことぐらいです。」
「お前部長なんだから、しっかり勉強しろ!」
「やってます!ただいろいろな舞台を観るから一つ一つに詳しくないだけです。」
「はぁ〜和希はどこまで知ってる?」
「俺は詳しいですよ。演劇部入ろうと思って勉強してて、乙姫一家全員好きになりましたから!」
「ほお〜じゃあ和希からこのバカに教えてやってくれ。」
「分かりました(笑)えっと乙姫晃は先輩が言ったように小説家兼舞台作家で彼は数々の賞を受賞し、世界でも活躍している舞台作家です。そして、その妻の千夏は元宝塚娘役。歴代史上最高の娘役と言われていました。そして、宝塚引退後、晃さんの舞台で主演を務め、舞台女優デビュー。その年に最優秀若手女優賞を受賞。その後も数々の賞を受賞。彼女も世界で活躍する舞台女優です。ここまでは先輩もなんとなく知ってましたね。でわここからです。晃さんと千夏さんの間に3人の息子が居るのを知ってますか?」
「初耳だ。」
「長男の奏士は子供の頃からずっと役者とモデルをしていて、今は日本の演劇を引っ張って行くイケメン俳優と言われています。そして次男の颯太も子役していたのですが、親の七光りだと言われるのが嫌になったのか、高校卒業後単身でアメリカに移住。わずか2年でハリウッド映画に出演。今注目のアクション俳優です。」
「スゴイな!和希、部長より勉強熱心だ。」
「うるさい。俺は演劇部の舞台構成とかで忙しいの。」
「補足すると乙姫一家は全員美形だ。あと、娘さんがいるとか居ないとか。」
「なんだよそれ…」
「大分前に家族でモデルしていた時があって1番下の子が女の子だった、彼女はモデルは何回かやっていたんだが、演技をしている所は乙姫家族でドラマをやった時の一回だけの幻の子なんだ。その時の役が声が出ない役だって、子供なのに素晴らしい演技だった。そして、モデルも確か幼稚園の時まででそれ以降は表舞台に出て来たことがない。それにしてももったいない…」
「和希は知ってたか?」
「いえ、千夏さんが息子が3人居ると言ってましたが、娘がいるとは一言も…」
「そうか…でも家族の中で爽紀だけが演技が出来ないという可能性はないのか?」
「先輩!これ観てください。」
和希はそう言って得意気に俺に自分の携帯を見せてきた。
「彰人先生も観てください。」
和希が再生ボタンを押すとさっきのメイドの服を着た爽紀がメイドになりきっていた。男と分かっているが女にしか見えなかった。そして、なぜか俺は照れくさくなった。
「どうすか?」
「和希!ナイス‼︎奏輝、スカウトしてこい。」
「え!俺が?」
「部長として同然の行為だ!ってか顧問命令だ。」
「分かったよ。和希、乙姫爽紀のクラス分かるか?」
「知ってるんですが、その前に一つだけ…」
「ん?どうした?言ってみな。」
「こいつ、相当な根暗で…同期の俺に敬語使ったり、自分の顔が醜いからって前髪伸ばしたしてるんです…俺が演劇一緒に入ろうって言っても、僕なんての一点張りで…」
「大丈夫だ。そこは演劇部の部長、桐島奏輝が何とかする!」
「え、ちょっと、彰人!」
「さすが、奏輝先輩‼︎」
「彰人、全部俺がやるからって…しかも、人の性格なんてすぐに変わるわけ無いだろ…」
「誰が性格変えろって言った?」
「根暗なやつを演劇部に入れて人前で演技するには性格変えるしか無いだろ〜」
「普段は根暗で良いんだよ。演技の時だけ役に入り込んだら良いんだよ。」
「じゃあ、入部してもらう時はどうすればいいんだよ」
「それは…自分で考えろ!」
「彰人、勝手過ぎるだろ…ったく分かったやれるだけやってみる。和希、乙姫爽紀のクラス教えてくれるか?」
「はい!爽紀は1年A組,寮の部屋は1030号室です。」
「分かった。明日からスカウト始めてみるわ。」
「奏輝がどうやって落とすか見ものだな!頑張ってナンパして来いよ。」
「楽しむなよ彰人…」
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