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はじめまして、いや久しぶりかな?にしおりをはさみました!
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はじめまして、いや久しぶりかな?
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「ぎゃはは!家庭教師カッケーじゃん」
家庭教師の件を話したら笑われた。
話すんじゃ無かった。
「カッコ良くねーよ!お陰で今日は早く帰らないと行けないし」
机に項垂れる
「おー、今日からか!頑張れ!ゲームしながら応援しとくわー」
「うわっ最悪!最低!この悪魔!」
「ゲーム貸してやんねーぞ?」
「最強天使!大輔様!」
一生大輔に勝てる気がしない
放課後
「じゃぁ皆気を付けて帰るんだぞ!」
『はーい』
「とおる帰ろうぜ!」
「は〜帰らないと行けないか……」
「おら、グズってないで行くぞ」
「う〜」
トボトボトボ
いつもの道が短く感じる。
ここを開けたら家庭教師が待ってるんだよな〜やだな〜
「何をさっきから家の前でぶつぶつ言ってんの!」
気づいたら母が目の前に立っていた
「ただいま母さん」
「おかえり、家庭教師の方もうあんたの部屋で待ってるわよ?」
「うぃ〜」
「ちゃんと返事なさい!」
「はーい」
もう!と言いながら頭を撫でてくる
部屋に入った瞬間、過呼吸にになりかけた
「おかえり、とおる君」
そこにはあの時の男が座っていたから
「な、何で、あんたが……ここに」
「はじめまして、いや久しぶりかな?」
切れ長の目がとおるを捉える。その目で見られると動けなくなる
「あら?知り合いなの?」
良かった!と言わんばかりにとおるの肩を叩く母の手で現実に戻される
「嫌!違っ」
「とおる君?」
とっさに声を出そうとするがあの男に遮られてしまい固なってしまった
「っ!」
「ごめんなさいね、うちの子少し人見知りな所があるからちょっと緊張してるのかしら?」
プルルル
下で電話がなる音が聞こえる
ちょっとごめんなさいねと母が下に行ってしまう。
「とおる君座ったら?」
勉強机の前の椅子を引く、男は隣の椅子に座っている恐らく母が気を利かせて出したのだろう
「苦手な教科は何?」
椅子に座るとさてとと言わんばかりに質問してくる
「えっと、算数と社会」
「ふんふん、どっちとも暗記系だからそう難しくはないよ。算数は決まった公式を覚えて、数字を当てはめるだけだし、社会は人物と年号をワンセットで覚えたり、単語を作って覚えた方が覚えやすいね。1192作ろう鎌倉幕府みたいにね、今は1185だけど」
まだ若いんだし直ぐ覚えられるよとにこりと笑う
あれ?思ってたより怖くない?もしかして、家庭教師だから自分の顔を写真か何かで母が見せたとか?面接する時に親が帰るの遅いと聞いたとか?そのあと偶然公園で自分を見つけて声をかけたとか?
そうすれば納得がいく。あの公園は家の近くだし会う確率も高いはず、そうだとしたら俺超恥ずかしいやつじゃん
うわーってなってると
「とおる君どうしたの?」
心配そうに見つめてくる
「す、すいません。この間声急に掛けられたからビックリしてて、そのすみません」
「あぁ、気にしなくて大丈夫だよ。俺は椎名裕也よろしくね気軽に裕也って呼んでね」
「はい、よろしくお願いします。裕也さん」
「っ!……良いなぁ」
「?どうしました?」
「なんでもないよ?」
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