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まふそら×さかうら〜絶対に忘れないから。〜 4にしおりをはさみました!
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まふそら×さかうら〜絶対に忘れないから。〜 4
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うらたside
俺は坂田とそらるさんが居る寝室に向かいながら、まふから聞かされたことについて考える。
そらるさんが、そんなことを考えてたなんて、思いもしなかった。
辛いだろうなぁ、なんて思いながら、もし俺だったら、と考える。
すぐ思い浮かぶのは、どんなに考え直しても、いつも隣に居てくれる坂田だった。
はぁ…とため息をついた後、
「坂田ー?入るぞー」
と中に一声かけて入る。
「えっ、ちょっ、待っ…」
という坂田の焦った声が聞こえ、何かあったのか?と思い、ベッドの方を見ると、
焦った顔をした坂田と、坂田に抱きつき、涙を流しながら眠っているそらるさんが居た。
自分でも、身体が固まるのが分かった。
「なに、してんの、坂田…」
冷静に、冷静に、と思いながら出した声は、自分でもびっくりするほど冷たくて。
それが、焦りや動揺に拍車をかけた。それは、坂田にとっても同じだったようだ。
「ち、違う、うらたさん、これは」
「何が、違うの」
俺、こんなことが言いたいんじゃない。
分かってる。坂田も、そらるさんも。そういうこと、する人じゃ、決して。
けど。感情は、溢れ出してしまって。
「うらた、さ…」
坂田に呼ばれて気付く。
俺、泣いてる。
自分が情けなくて、みっともなくて、坂田に背を向け、肩を震わせる。
すると、ガタリと音がして、直後、身体に温もりを感じた。
バッと涙でグチャグチャになった顔を上げると、そこには坂田が居て。
「うらたさん、だけだよ」
そう、耳元で囁かれた。
すると、さっきとは違う、あったかい感情が溢れ出して、また涙が出る。
「ふふ、いつまで泣くの…」
「ばか、やろ…」
坂田は、俺の涙を全部、綺麗に拭ってくれた。不安も、全部。
「さか、た…」
「はい」
そう言って、坂田はいつも通り、ふわりと笑う。
「…すき」
「…俺も、好き」
坂田はそう言い、俺を抱きしめる。
さっきより、ずっとずっと、強い力で。
「さか、た…」
「なに…?」
俺は、言うのが恥ずかしくて、ただ、坂田を見上げる。
すると、坂田は俺を見つめ、しばらくぽかんとしていたが、何か思いついたのか、ふふっと笑って、
「はいはい」
とだけ言い、顔を近づける。
俺、幸せだ。
そう心から感じながらゆっくりと目を閉じ、坂田と唇を重ねた。
「ごめん、坂田…落ち着いた」
しばらくして、俺は坂田から離れる。
「まふから、聞いた」
俺は、まふから聞いたことを全て話した。
何があったか、そして、そらるさんとまふの思い。
坂田は、真剣に聞いてくれた。
「どうしたら、良いかな…」
「…まふを、呼ぼう」
坂田が言う。
「俺も、その方が良いと思う」
「電話、するね」
そう言いながら、坂田はまふに電話をかけた。
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