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☆Crème brûlée~ルセットにしおりをはさみました!
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☆Crème brûlée~ルセット
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「ルイ。クレーム・ブリュレの計量を頼む」
「ウイ」
瑠衣はロベールにクレーム・ブリュレの計量を任されている。
卵、牛乳、生クリーム、砂糖、ヴァニラのさや。仕上げにカソナードを使う。
女子向けのフランス映画でお馴染みだ。
【Crème brûlée】
1:鍋に牛乳と生クリーム、予めしごきだしたヴァニラの種子とさやを入れて、少し沸かす。
「その間に、卵をバッシンヌに割りほぐして、砂糖と擦り混ぜておくことだ」
2:温めておいた牛乳と生クリームを、卵と砂糖の入ったところに少しずつ加えて混ぜる。
「ヴァニラのさやを取り除いておくこと。万が一、卵の殻や泡があることに備えて、シノワでの裏ごしは必須だ」
3:グラタン皿に入れて、110度のオーヴンで約30分間焼成。
4:焼きあがったら、オーヴンから取り出して、粗熱が取れた時点で冷蔵庫で1時間温めておく。
5:冷やした4の上に、カソナードというブラウンシュガーを振りかけて、バーナーであぶる。
ロベールは注意深く、バーナーでキャラメリゼをする。火の取り扱いに関わる菓子なので、神経を使う。鋭利な目つきに無精ひげが際立つ。
焼きすぎると、苦くなる。かと言って、焼き色が甘いと、パリパリ感がすぐ消える、という弊害も付きまとう。
「キャラメリゼが終わったら、冷蔵庫で少し冷やすと出来上がりだ」
これまでも、ダヴィッドが担当することもある。また、ディミトリが担当するときも。
ダヴィッドとディミトリのスタイルはそれぞれ違う。流石は熟練した技のごとき。
「ロベールさん、クレーム・ブリュレをお願いします!」
販売をやっているマルセルから声がかかる。
クレームブリュレは人気商品でもある。
「ルイ。終わったら、翌日のババの計量を頼む」
そのあと、ババの計量をする。かなりの量だから、手がだるくなる。
最初したときは、手がだるくなってきたが、今は平気になった。
しかし、小麦粉の大きい袋が少なくなってきた。その前に、倉庫に行って持ってきておかなければ。
しかし、これがとても重い。
「上から取ってくれ。あ、無茶をすると、ひっちゃかめっちゃかになるぞ。雑に扱うな」
そんな無茶な!
瑠衣は開いた口が塞がらない。
「ここは俺がやる。ルイは厨房に戻って、ババ用のシロップの計量に変更だ」
ダヴィッドがやって来た。力仕事はお手の物。ヌード撮影をされた以前からも、そういった仕事は楽勝レベル。
限界を超えたハードなトレーニングの賜物だろうのごとく。いとも簡単に小麦粉の袋を肩に担いだ。
「Whoau!! Merci,David!!」
ダヴィッドに小麦粉と砂糖の袋を入れ替えてもらい、瑠衣は計量をあらためてする。
終わったら、ジェノワーズ生地の計量も待っている。
程なくしてダヴィッドが戻ってきて、ババの仕上げをしている。ラム酒を使ったシロップに漬け込むから、ババが倍に膨らむ。
少し目を離した隙をつき、瑠衣はため息をついた。
「ふぅ・・・」
しかし、そこには、ロベールが仁王立ち。
「Ah bon?」
「Excuse moi...」
瑠衣は顔面蒼白の状態だ。
気を抜いていると、大変。
「大層な身分だ。ルイ、退屈そうなら、フリュイの倍仕込みを頼む」
がーん・・・・ロベールの目線はとても怖いんだけど・・・
背後にいたフランソワたちも凍り付く。
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