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(番外編)純愛>♎︎狂愛
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聞かせて…
教えて…
なぜ僕を監禁したかったの?
監禁したかった理由は?
そこに僕の望んだ答えがあるなら…
ほんのすこしでも可能性があるなら…
お願いだだから…
聞かせて……
お願い、百目鬼さん!!
鷲掴んだ百目鬼さんの胸元に縋りながら、僕は真っ直ぐ百目鬼さんを見つめた。
百目鬼さんは僕の手を振り払わない…
なんとも言えない表情で僕を見下ろしてる。
そんな顔しないで…
そんなに苦しいの?
そんなに悲しいの?
僕は、どうすればいい?
マキ「…百目鬼さん…」
百目鬼「…」
マキ「……」
百目鬼さんは、僕をジッと見た後、凄く嫌そうに周りに視線を向けた。
そこで初めて気がついた、店中の人達が僕たちを注目して見てた。
賢史さんに奏一さん、修二とむつと華南、それぞれの思いで見つめながら、中には睨む人も居て、そしてさらに、お姉様方が僕の告白にハァハァ興奮しながらよだれを垂らさんばかりに食い入ってコッチを凝視していた。
すると、パンパンと手を叩く音がして、菫ママがお姉様方を嗜める。
菫ママは、僕と百目鬼さんのところにやって来て、困ったちゃんだと優しく言った。
菫「神、マキちゃんがここまで胸の内を話してくれてるんだから、この気持ちに誠意を持って答えられるわよね?どんな答えでも、正直に話しなさいな。後は、2人っきりで話したら?」
ここには、百目鬼さんを追い込む人しかいない。こんな状態で百目鬼さんに正直に話せなんてハードル高いよね…
それに、お姉様方はからかってきそうだし…。
むつ「逃げんのか!!」
むつが、修二と華南を振り切って、僕たちのところに来てテーブルを叩いた。
むつ「男だろ!みんなの前ではっきりしろよ!」
修二「むつ!」
むつ「お前言ったじゃんか!!マキの事、24時間そばに置いて守りたいって!てめぇー大人だろ!有言実行しろよ!」
24時間そばに置いて守りたい?
むつの言葉にドキッとした。百目鬼さんがそんなことも思っててくれたなんて…
しかし、百目鬼さんには地雷だったみたいで、勢い良く立ち上がる。
百目鬼「煩い!!黙れ!!」
百目鬼さんが勢いよく立ち上がるから、テーブルが揺れて、賢史さんに入れてもらったホットココアがバシャッと勢い良く溢れ、僕の
ズボンにかかっちゃった。幸い少し時間が経ってたから、熱くは無くて、奏一さんが直ぐに布巾を取って拭いてくれた。
その間に、むつと百目鬼さんは更にヒートアップ。
むつ「だいたいさっきっからてめぇーの言ってっ事おかしいんだよ!言い訳ばっか並べて拒むようなこと言いながら、監禁したかったなんておかしいだろうが!側にいてぇーのか居たくねぇーのかハッキリしろや!!」
百目鬼「分かったようなことばっか言うな!」
むつ「分かんねぇから言ってんだろうが!またマキ泣かせたらぶっ飛ばしてやる!!」
百目鬼「泣かせるんだよ!俺なんかのそばにいたらずっと泣く事になるんだよ!だから…」
むつ「泣かすなよ!!てめぇーそれでも男か!男なら泣かせないように努力しろよ!」
百目鬼「努力したさ!だけど泣かせるんだ!泣かして喜ぶんだよ!それに、マキは泣かさなきゃ素直にならねぇんだよ!」
むつ「マキは確かにスゲームカつくほど素直になんねぇーけど!それはてめぇーがマキに対して素直じゃねーからだろうが!!マキに嘘や誤魔化しが通用する訳ねぇだろ!マキは心理学勉強してるんだぞ!頭いいんだぞ!てめぇーがいつまでも腹ん中に大事なこと溜め込んでるから!」
百目鬼「気持ちだけじゃじゃどうにもならないことがあるんだ!チビでガキのお前に分かってたまるか!!」
むつ「なんだとッ!!」
むつは地雷をガッツリ踏まれて大爆発。
急に僕の腕を掴んで引っ張り上げ、腰をガッチリ掴んで抱きしめた。
むつ「てめぇーみてーな分からず屋にマキを渡してたまるか!!マキは俺が貰う!!」
えっ!?
百目鬼「お前には修二がいるだろ!!」
むつ「うっさい黙れ!マキは俺たちが可愛がってやっからいいんだよ!!」
むつ君むつくーん!!
その発言どうなの?!まずくない?奏一さんも聞いてるよ!ねぇ!
むつは僕をぎゅっと抱きしめて離さない。
むつ君の爆弾発言でお店の中は混乱状態。お姉様方は大興奮。
百目鬼「はぁッ!!」
むつ「マキはな、放って置くと寂しくてメソメソすんだよ!兎みてーに寂しくて死んじまうんだよ!」
マキ「チョッ!バカじゃないの!!」
むつのバカ!!
むつ「もうこれ以上お前なんかのためにメソメソさせておけっかよ!そんなマキを1人にしておいたら変なのが寄ってきてマキを狙うんだよ!マキはな!寂しくなると変なのに着いてっちまうんだ!忘れるために誰彼構わず着いてっちまうんだよ!マキの体を変態が触るなんて許しておけるか!」
ぎゃぁあぁあーーーーーー!!!
むつ君の黙ってぇぇーーー!!!
むつ「お前が要らないって言うなら俺が貰う!毎日構ってやって毎晩俺たちで相手してやる!!」
百目鬼「そんなこと許される訳ねぇーだろ!!」
むつ「てめぇーの許しなんかいらねぇよ!」
百目鬼「そういう問題じゃねぇ!」
むつ「そういう問題なんだよ!!」
無茶苦茶だよむつきゅん!!
賢史「じゃあ、俺も立候補しよっと」
急に呑気な賢史さんに顎を持たれ、賢史さんが僕の首に巻きついた。驚いてる僕を間に挟んで、僕の腰をガッチリ掴んでるむつが、賢史さんをギロっと睨む。
むつ「離せッ!変態ッ!」
賢史「変態とは失礼な、俺は神と違ってノーマル寄りだぞ」
むつ「ノーマル寄りってなんだ!」
賢史「刺激的なのは好きだからね、青カンとか?」
むつ「キモい!てめぇー、体目当てだろ!」
賢史「君は恋人いるのに手を出すのか?」
むつ「もうマキが泣くの見てらんねぇんだよ!俺が泣かないように可愛がるから、おっさんは引っ込んでろ」
賢史「おっさんも可愛がる自信はあるなぁ、ベットの中でたっぷりと、ね♪」
賢史さんはニタニタ僕を離さないどころか、服の中に手を入れてきた。
マキ「ひゃあッ!」
冷たッ!
さっきまでグラスを持ってたのか、冷えた指先がお腹を撫でてきて思わず声が出た。
いやらしい触り方する賢史さんの手は、そのまま上に…
その瞬間。
百目鬼「触んなッ!!!!」
空気を切り裂くような怒声が響いて、完全にブチ切れた百目鬼さんがテーブルをひっくり返すような勢いで突進してきて賢史さんとむつの手から僕を引き剥がして小脇に抱き込んだ。
ふえッ?!
百目鬼さんに抱きしめられてる。
百目鬼さんのコロンの匂いとタバコの匂い…
間違いなく百目鬼さんの腕の中…
賢史「おいおい神、マキは要らないんだろ?」
百目鬼「うっさい触んな!!」
むつ「百目鬼!マキを返せよ」
百目鬼「うっさい触んじゃねぇ!!」
手を伸ばしてきたむつから僕を遠ざけ、むつと賢史さんから僕を奪った。
むつ「うわっ、何あれ、ダサッ」
賢史「小学生以下だな…」
百目鬼さんは僕を小脇に抱き込んだまま、僕を引きずるように、誰からも見せないように隠すように強く強く抱きしめて店から僕を攫って出た。
その強い腕は、僕を掴んで離さない…
ーバタン!!
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修二「兄貴、お疲れ様。手を出さないでくれてありがとう」
奏一「はぁー、後であの野郎2、3発殴ってやる」
むつ「奏一さん俺も」
華南「まぁまぁ、2人とも落ち着いて」
賢史「そうだぞ暴力反対。逮捕しちゃうぞ」
菫「あんた都合の良い時だけ刑事になるのね。ふふっ♪」
キャサリン「神ちゃん素直になれるかしら」
リボン「良くも悪くも、もう、キレちゃてるからねぇ…」
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