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ひねくれ者の、にしおりをはさみました!
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ひねくれ者の、
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もうどうにでもなれ、と小森に言われた通り押し倒し?てみたけれど…
いや、ほんとなにしてるんだろうな。
金井は焦ったようにどうにかしようとしているけど
さすがに俺も男だしそう簡単に退かせられないみたいだった
「ね、伊澄さんほんとどいて」
「嫌だ、」
ここまできたら意地だ、とヤケになる。
じっと上から見下ろすみたいに金井を眺めてみるがやはり視線がまじ会うことは無い
なんでそんな頑なに
嫌なら嫌といえばいいのにそれも違う。けれど話すのは嫌、
なんなんだよ。
苛立ちにも似た意地から少しイタズラしてみたくなって金井の喉元から胸元までを指の腹でなぞる
「っ、」
「…。」
小さく揺れた肩を視界の端に捉えた
息を呑む音が聞こえるほど静寂する室内
頭上のクーラーの送風音だけが不思議と鮮明に聞こえる
「い、ずみ、さん…」
「なに」
「ほんとに、離れて」
「なんで」
「、」
「じゃあ質問変える。…お前は何がそんなに不安なわけ?」
「え、」
不安、の言葉にずっと逸らされていた視線がやっと交じ合った
やっぱり、綺麗な目だな
あの食堂でいきなり告白された時と変わらない、綺麗すぎる瞳
俺にはほんと眩しいよ。
そんなお前が、何をそんなに怖がってるの
「俺、お前みたいに人の気持ちを上手く汲んでやることとか出来ないからさ。はっきりいってくんないとわかんない。それに、面倒な勘違いしたくないし。」
「、」
素直な気持ち、素直に…伝える…
素直ってなんだよ…
「俺は、金井といると不安になることの方が多い。」
「え?」
「お前の周りは華やかでなんで俺なんだろっていつも、思う。本当に俺でいいのかって…ずっと、付き…合い、初めた時から考えてる。」
「い、伊澄さん?」
せっかく視線が合ったのに耐えられなくなって自分から逸らしてしまう。
その目に見つめられてると、言えなくなる…
真っ直ぐすぎて、だめだ。
金井の服をつかんで違うことを言いそうになるのを必死に我慢して素直な気持ちを伝える
「お前に!ほんとに俺のこと好きかって聞かれた時、馬鹿じゃねーのとか、色々思った!き、す…するの拒むのは外だったからで、別に嫌じゃないしむしろ好き、だ!ハルの方が本当はいいんじゃないかって言われて、本気で腹たったしムカついたしぶん殴ってやろうかと思ったけど!!」
「ちょ、落ち着いて、?」
服を掴む手に力が入り、シワが増えた
金井は驚いたような戸惑ったような表情をして、起き上がろうとするものだから慌てて押し返しす。
と、勢い余ってそのまま押し倒すみたいな体勢になる
息遣いを感じるほどの距離に羞恥心は最高値だ。
それでも、今度は目をそらさずに伝える
「けど、すぐお前に…会いたくなったよ」
「っ、」
「どれだけふざけるなとか、嫌なこと思い浮かべたって…すぐに俺のあいたいの一言で心底嬉しそうにするお前が浮かぶ。馬鹿みたいにお前のことしか考えてないよ、俺。ほんと、どうしっ…ん、ツ」
話の途中で遮られた。
言葉も、呼吸も、すべて塞がれる
ソレが答えだと言うように何度も何度も角度を変えて
食むように慈しむみたいなキスに俺は満たされる
うだうだ考えていた不安な気持ちとか何もかも
俺はお前のキスひとつで幸せになれる意外と単純なヤツなんだよ
二人の呼吸が重なるこの瞬間がすき
金井に求められるこの瞬間がすき
何より、お前が好きだから俺は幸せを感じられるんだ
それに気づいてないお前は本当に馬鹿だな。
お前が不安に思うことなんてなにもないのに、
ほんとバカ。
お前の不安を俺に教えてよ
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