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自覚にしおりをはさみました!
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自覚
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広瀬「違うよ、違う。もしもの話ね?……どう思う?」
僕「……あ、もしもの話……。どんな人なのかなぁって思います……。」
広瀬「うん、ほらね。もう僕と萩野での違いでてるでしょ?」
僕「……う……?」
理解力が無さすぎる僕にも広瀬先輩は優しい笑顔で続けてくれました。
広瀬「じゃあ、萩野に恋人がいたら嫌だ?」
僕「……っ、や、やだ………っ」
広瀬「萩野の隣に自分以外がいたらどう?」
僕「……ふぇ……、や、だ………っ、」
広瀬「…………じゃあ、自分が萩野の隣にいたい?」
………っ………あ……。
僕は広瀬先輩にそこまで言われて気づきました。
僕「……ぼ、ぼく……っ、………すき……っ、?」
顔をパッと上げると、広瀬先輩はニンマリと綺麗な笑みを浮かべていました。
僕「……ふ……っ、え、……あ、うそ……っ////」
自覚した途端、ボボボボッと顔が熱くなるのを感じました。
広瀬「ふふ、やっとわかった?」
ぼ、僕っ………、萩野先輩のことが好き……っ、
けれどそれと同時にふと悲しくなりました。
僕の恋、自覚した途端に終わりかぁ……っ、
僕の表情に影がさしたのに気付いたのか、広瀬先輩は
広瀬「……なに?何か不安なことがあるの?」
……だって……、自覚したって……もう、、、
僕「萩野先輩には…、もうお相手がいるじゃないですか………」
広瀬「相手……?(うーん、そんな人いなかったはずなんだけどなぁ…)」
僕「……僕…っ、でも、気持ちは伝えたいです………っ、そうしたら、そしたら……っ、」
僕は思わずボロっと涙をこぼしてしまいました。
僕「………っ、バイバ、イ………っ、かなぁ……」
広瀬「………っ」
お相手がいるにも関わらず、後輩からましてや男から告白されるなんて、気まずいに決まってる……。
萩野先輩は優しいから気持ち悪いとは言われないだろうけど……
……….どうしよ……、「気持ち悪い」なんて言われたら泣く……っ、絶対泣く………!
……でも、そうしたらもうこうして温室でお話ししたり、朝に手伝ってもらうこともないんだろうなぁ…
そう思うと、気持ちを伝えるのをやめようか、なんて考えてしまいますが、伝えないまま終わるのだけは嫌でした。
広瀬「……春くん……、そんな、悲しいこと…」
広瀬先輩は僕の言葉を聞いて、辛そうな顔をしました。
……あぁ、こんな顔をさせたかったわけではないのになぁ…
僕「違うんです。僕の自己満足なんです……。僕が伝えなかったら今まで通り生活できるんなんてわかってるんです………。でも、ごめんなさい……っ、僕、わがままで……っ、」
広瀬「春くん。それは違うよ……っ。僕、春くんが強くて本当に凄いって思ってる。無責任なこと言えないけど……」
広瀬先輩は本当に辛そうに、でも僕のことを気遣ってくれました。
僕「ひろせせんぱっ……、あ、ありがとうございます……っ」
僕は温室で、広瀬先輩にエグエグと泣きついていました。
広瀬「………(春くんには幸せになってほしい………っ、頼むよ、萩野。)」
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