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鳴海side‥₁
(おまけ)
職員室に向かって歩いていると、大人しそうな女の子に
声をかけられた。
「…あ、あの……っ」
「どうしたの?何かあった?」
学年も名前もわからないけど、その子は顔を真っ赤にして
泣きそうな顔してるんだもの…そんなの
あたしが放っておけるはずないわ!!
「…あっ……えっとあの…せっ……」
「せ?」
「せ、せせせ生理になっちゃって……っううぅ…
でっでも……も、持って無くて……うえぇん…っ」
「なっ、泣かないで泣かないで?大丈夫だから!!
それなら保健室にあるから……あっ」
そこで気付いたの。
この子きっとシャイそうだから…
男の人にそんな事言えないんじゃないかなって…
そうよね、幸人だって男よ。
ネコでもゲイでも妹と一緒にいたお陰で女友達しか居なかった過去を持っていたとしてもあいつも性別上は男よ!
でも理由はそうじゃなかった。
「…わっ…わたしも…そう思って…グスン
行ってみたんですうぅええぇーーんっ…」
「泣かない泣かない!!…で、行ってみたら?」
あの幸人が女の子に何か酷い事する筈はないと思うし…
名も知らぬ女子生徒が落ち着くのを待って、
優しく笑った。
「大丈夫だから、どうしたのか言ってごらんなさい?」
「が、外出中って…鍵閉まってたし、なのに
中から変な物音…?聞こえて…こ、怖くて…うぅ…」
「…外出中?あら…」
今日の昼前に幸人がトイレに行くところ見たんだけど…
「…うん、わかったわ。鍵持ってくるから少し待ってて
くれる?すぐ戻るからね?」
「ごめんなさいぃ…うぅぅ…」
そんな泣きそうな子を置いていくのも可哀想だったけど、
事態が事態なだけに、手遅れにならないように小走りで
職員室に入った。
「…あら?スペアキーしかないわ…おかしいわね。
幸人間違って持ち帰っちゃったのかしら?」
そんな事を呟きながら、保健室のスペアキーを
手に取った。
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