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ショピコネ
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コネシマ宅にてーーー
「そろそろお開きにするか」
「そうやな。時間も時間やし」
グルッペンの提案に、ゾムがいち早く賛成する。
今の時刻は大晦日前の23時。
先程まではメンバー全員ではしゃぎまくっていたが
いそいそと他のメンバーも
帰り支度を済ませていく。
「シッマ後片付け頼むな!」
とロボロが玄関先で言うので、
「人ん家でやっといてそりゃないやろ!」
と怒鳴り付けてやった。
その言葉も虚しく、扉は閉まってしまった。
いつもは毎年全員で年を越すのだが、自然と
各自バラバラで過ごすようになった。
それがちょっとさびしいと思う自分がいる。
「さぁて、片付け開始やな……っと?」
振り替えると、何やら人影があった。
「あ、先輩……」
ショッピくんや。
全員帰ったとばかり思ってたわ……
「なんや、まだいたんか」
「まぁ、はい」
だが返事をするだけで、本人は帰ろうとしない。
「どうしたん?ボーッとして。帰らんの?」
「……まだ、大晦日じゃないじゃないですか」
ショッピくんは下を向いてボソッと言った。
「そうやけど…まぁ、ええわ。二人で年越しやな」
俺はそう言うと、さっきまで4人で過密状態だったこたつに足を入れた。
「ほらショッピくんも」
「わかりましたよ」
ショッピくんは緊張した顔をしながら足を入れた。
何がそんなに嫌なんや?
「まだ鍋残ってるな……アイツらほとんど
食べてないねんな……俺の料理を」
鍋の中をお玉で探ってみると、きのこやら白菜ばかり残っている。
「アイツらガキか、肉ばっか食っとるわ……」
「…笑」
ショッピくんが微かに笑った。
そういやショッピくんと二人きりは久しぶりやな……
なぜか妙に緊張してしまう。
「もうすぐ年越しやな」
「…はい」
俺はショッピくんの態度に違和感を覚え、
「何や?何緊張してるん」
「緊張……じゃないですよ」
ショッピくんは具をよそりながら、
「二人で年を越せるのが嬉しいな、と」
目を反らしながら言った。
嬉しい、か。
コイツもそんなこと言うんやな。
自分の後輩として迎え、早10ヶ月。
メンバーにも馴染んでくれたし安心している。
「皆さんと過ごすのも勿論楽しかったんですが、
やっぱりコネシマさんとが一番落ち着きますね」
「……おぉ、なんかありがとうな」
「料理美味しいです」
ショッピくんは湯気をフーフーと冷ましている。
なんかかわええな笑
「……かわえぇな」
「……はい?」
あ、しまった。
言葉に出てしもうた……
どうにかしてごまかさんと……と思っていた矢先、
「不意打ちって……そりゃないですわ……」
と、ショッピくんが聞こえるか聞こえないかの
ような声で呟いた。
さらに顔が赤い。
「い、今の忘れてくれ!どうかアイツらには」
チクられたら終わりや。きもがられるわ……
「え。忘れるって……今のはなんだったんですか」
「や、だから冗談やって」
「冗談なんですか……」
今度は何やら落ち込んでしまった。
今日のショッピくんはやっぱりおかしい。
「いや可愛くないわけではないで?ただ本音が」
いや、待て。本音じゃない。これは。
でも、確かに可愛いと思ったのは事実……
「っはー……」
ショッピくんは額を押さえてため息をついた。
さらに顔が赤い。誤解されたら大変やな……
「ショッピくん大丈夫?ほら、もう0:00に、」
ショッピくんの背後の壁にある時計の針が
12を指すのを見届けようと、見上げていると、
口に異物が当たり、何やら目の前が暗くなった。
「……ん??」
これは……柔らかい?
え、待て、これ……キスやん、
ショッピくんとキスしてるんか、俺
途端に体が熱くなった。
ショッピくんから俺に……
しばらくして、俺の口は解放された。
「ハッピーニューイヤー……」
こたつ越しに、ショッピくんの
真っ赤な顔が見えた。
「ショッピくん……」
「すみません、いきなり。タイミングがこれしか」
キスされた?てことは……
「告白します。……僕は先輩が好きです」
突然のことだらけで、頭が真っ白になりかけた。
俺のことを?ショッピくんが?
前からショッピ君は気になっていた。
だが性別的にあり得ないとほぼ諦めていた。
なのに、相手から告白されるなんて。
想像するわけないやんか……
「……返事は?」
いやぁ、これは、ショッピ君はずるい……
「俺も、好きやで……前からずっと」
そう答えると、互いの顔が赤くなるのが分かった。
「もう一回、いいですか」
「ええで」
そう言い、ショッピ君は俺の唇に重ねた。
「また、一年間よろしくお願いします」
「」
俺は無言でうなずいた。
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