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キセキ再会編 3にしおりをはさみました!
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キセキ再会編 3
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「本当の本当の本当の本当に、テツヤが帰ってきたのか?」
「うん。あ、写真見る?」
スマホを操作して、やがて目に前に画面を出される。
そこには、いまの高尾と並んで写っている、秀徳のジャージを着用したテツヤがいた。
日付も最近のものだ。
確かに、テツヤだ。
あの日夢に現れたときと同じ。
本当に、帰ってきた……?
未だ半信半疑だ。
「いま、テツヤはどこにいる?」
「ん? 俺ん家」
「なんでっスか!?」
「そりゃ付き合ってるし。しかも、いまのご両親が海外出張中なんだと。それに、少し前にちょっとした事件があってさ。一人にしとけないからって、俺ん家にいるんよ」
「事件って?」
「あー…………、いや、その……言いにくいんだけどさ、テッちゃん、強姦されちゃってさ」
「は!? 強姦!?」
「俺も聞いてねぇぞ!?」
「言える訳ないじゃん。テッちゃんの前で。結構トラウマになりかけてるんだから」
「そりゃそうだけどよ」
「犯人は捕まったのか?」
「いや、そいつら秀徳のバスケ部、しかも主将が主犯でさ。とりあえずそいつら全員退学。テッちゃんにも近づかないようにされてる」
「秀徳の主将ともあろう者が……。恥さらしもいいところなのだよ」
「そんなんで許すんスか! 俺には無理っす!」
「俺だってもっと重い罰を与えたかったさ。けど、テッちゃんがもういいっていうから……」
「そんなの、意地張ってるだけで……」
「わかってる! けど、テッちゃんがさ、泣きそうな顔で笑うんだもん。助けてくれただけで十分だから、とか言ってさ……」
ぐいっとビールを一気飲みした高尾くんは、力強くその空いた缶を机に叩きつけるように置くと、鼻声になる。
「しかも、そいつらにテッちゃんの処女奪われたしさ! そりゃ、そのあと初めてじゃなくなってしまったけどヤリましょう? 的なこと言われて浮かれて初夜迎えたけどさ! やっぱり初めてって大事じゃん! くっそあいつらぁ〜」
「これ……絡み酒っスかね」
「だろうな」
「ストレス溜まってたんだね〜」
「まったく、質が悪いのだよ」
「まともな話は聞けそうにないな」
ため息をついたキセキたち。
このあと、明け方までひたすら愚痴と惚気を聞かされ続けたキセキたちは、皆思った。
――――酒の席に高尾を呼ぶのは止めよう。
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