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キセキ再会編 4にしおりをはさみました!
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キセキ再会編 4
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朝起きると、高尾くんの姿がありませんでした。
どうしたんでしょう?
ベッドは冷たい。
かなり前に出ていったようです。
昨日はまた二人でしたのですが、そのあと僕が寝てから居なくなったようです。
しかし、どこに行ったのでしょう?
僕を一人で置いておくなんて、なにかあったのでしょうか?
不安です。
とりあえず、電話しましょう。
プルルルル
プルルルル
プルルルル
ブッ
「あ、高尾くんですか?」
『その声……黒子か?』
「え……?」
電話の向こうから聞こえたのは、高尾くんではない声。
でも、知らない人ではない。
少し低くなっているけれど、この声は確かに……。
「緑間くん…………ですか?」
『……っ! やはり、黒子なのだな!』
「はい。お久しぶりです」
まさか緑間くんと一緒にいるとは。
高尾くんも水臭いです。
「高尾くんは、そちらに?」
『あぁ、そうなのだよ。泥酔して寝ているがな』
「そうですか……」
飲みすぎたんでしょうね。
あんまり飲まない人なのに、どうしたんでしょう?
なにか僕に言えないことでもあったんでしょうか?
ストレスかなにかでしょうか?
不安です。
もう少し相談とかしてくれてもいいと思うのですが……。
やっぱり、まだあのときのこと、気にしているんですかね。
いくら心配かけたくないからって、言われないことの方が辛いって、わかってるはずなのですが……。
僕だって、君に黙って居なくなった。
それがどれだけ不安で、辛いことか、忘れてしまったんでしょうか?
僕はもうここにいて、
生きて、
君の傍にいるのに。
寂しいです。
そんなことを思っていると、必ず空気を読まない駄犬が入り込んでくるわけで。
『へ? もしかして、相手黒子っち!?』
『そうなのだよ』
『ちょ、代わって、代わって! 緑間っち! 貸して!』
なにやら物音が聞こえ、少しして黄瀬くんの声が聞こえてきます。
『黒子っち、なんすよね』
「そうですよ。黄瀬くん」
『…………………………………………………………っ!』
向こうから泣き声のようなものが聞こえます。
「また泣いてるんですか? ホント、泣き虫ですね」
『だって……黒子っち……が……うっ………………うわぁぁぁあああああ!』
「変わってませんね、ホント」
純粋というかなんと言うか。
『貸すのだよ!』
緑間くんの怒鳴り声が聞こえたあと、緑間くんが言います。
『これから、高尾を送るのだよ。おまえは、いままだ高尾の家か?』
「はい」
『じゃあ、全員で行くのだよ。待っているのだよ』
「わかりました」
電話を切り、僕は急いでシャワーを浴びます。
後処理はしたものの、汗臭いまま寝てしまったからだ。
そのあとササッと髪の毛を乾かし、着替え、歯を磨きます。
一通り片付けを終えると、ピンポーンとチャイムがなりました。
それに出ると、懐かしい面々が、成長した姿で立っていました。
「お久しぶりです。皆さん」
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