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柏原さんの取り調べにしおりをはさみました!
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柏原さんの取り調べ
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「考える内容がおかしいんだ。店に来た時のアイツの顔とか、声とか、服装とか…」
ああ、もうそれは…。
頷いていると、予期せぬ言葉に耳を疑った。
「前に抱き締められた時の感触とか…」
抱き締められた…!?
驚いて、私は目を見開いた。
2人はそんな関係じゃないと知っているけど、仲原さんがそんなことしたなんて知らなかった。
そりゃあ、動揺するに決まってる。
でも、友達同士でハグなんてよくあることだし…。
際どい線だな。
「なんか、最近心臓も早いし…。どうすればいいのか分かんないんだ」
多田さんは手で顔を覆って、その場にしゃがみ込んだ。
とても深刻そうだ。
私は彼の背中を優しく撫でた。
「そうだったんですか」
多田さんが何に悩んでいるのかは、すぐに分かった。
私も同じような経験をしたから。
「…多田さんも、本当は分かってる筈ですよ」
多田さんは顔を俯けたまま、こう言った。
「…これって、"こい"ってやつか?」
多田さんの辿々しいその言い方に、思わず頬が緩んだ。
「まあ、そうですね…」
「はぁ……」
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