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淫魔くん、初めてのごはん⑨
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それでも、ただでさえ初めてだというのに、平均よりも大きいであろう玉木のソレは動かすだけでいろんなところに擦れ、ルイには相当な刺激だった。
ぎゅう、とベッドシーツを掴みどうにか快感を逃そうとするも与えられるその快感の大きさに身が持たない。
「やあぁ…っ、あん、あっ、あ…ッ、ら、めっ、なんかぁあ、きちゃ…ッあっ…!こわ…ぃ、なにぃ…!」
ぞわぞわと、今までよりも大きな快楽の波がルイに押し寄せてくる。
思考から身体のすべてまで何処かへ飛んで行ってしまいそうで、ルイは怖くなって玉木に縋った。
怖い、怖いと震える手を差し出された玉木は、ぎゅうっと力強くその手を握りしめた。
ルイがイキそうになっているのに気が付くと、玉木は緩い律動はそのままにもう片方の手でルイの熱をやわやわとしごき始めた。
突然与えられた直接的な刺激に、ルイの身体は弓なりにしなる。
「大丈夫。怖かねえよ。それをイクっつーんだ」
「い、っく…ッ?」
「ん。そのまま委ねて、いくって言ってみ」
前と後ろの優しい愛撫により、ルイの身体は限界に達していた。
玉木の手を爪が食い込むくらい強く握り返し、嬌声をあげる。
「あ…っあ、らめ、や、いく…ッ、いく、い、あっあ゛ぁ~~ッ!」
「…ッ、」
ぴゅくぴゅく、と弱い勢いでルイは精を吐き出した。
目の前がちかちかして、頭の中は白くモヤがかかったようにぼんやりして何も考えられなかった。
絶頂の余韻で、身体が勝手に跳ね、言うことをきかない。
涙でぼやけた視界で、玉木を見上げる。
「…きもちかった?」
玉木は、肩で息をするルイの頭を撫でながらそう尋ねた。
ルイはその問いに恥ずかしがりながらも小さく頷いた。全身の力は入らないし、身体もかなり敏感になっていて触れられただけで達してしまいそうなほどだ。
セックスがこんなに大変なものだなんて、とルイははっきりしない頭でそんなことを思っていた。
そんなルイに、玉木は不気味なほど優し気に微笑んだ。
「余韻に浸ってるところ悪りぃけど、もう限界…ッ」
「えっ…あっ、ひゃあ、あぁ…ッ!」
完全に息を整える前にまた律動が始まる。
先ほどのルイを気遣っていたゆったりとした動きとは違い、もう玉木自身の快感を貪るためだけのような激しい動きだ。
ルイのためにと散々抑え込んでいた玉木の理性が、ここにきて遂に爆発した。
先ほど玉木に責められた入口辺りの気持ちのいいところも、入ってはいけないような奥の奥まで全部まんべんなくゴリゴリと擦られて意識が飛びそうなほどの快感がルイの頭を支配する。
おかしくなってしまいそうで、ルイは玉木の胸板を押し返そうとするが、力が入らずただ手を添えているようにしか見えなかった。
玉木も余裕がないのか、下で喘ぎ泣くルイの姿には気が付かない。
「…はっ、そろそろ出すぞ…」
そんな言葉と共に、玉木の腰の動きはさらに激しくなった。肌と肌のぶつかる音が大きく響き渡る。
ルイは許容オーバーの快感に侵され、一回突かれるたびにイっているような感覚に陥っていた、これ以上は、気を失ってしまいそうだった。
「…っ、あー出る…っ、はぁッ」
「あッ…?!なん、か出て…っ、ひゃ、う…っあぁ…ッん…」
一番奥に叩きつけるように、玉木はルイの中へ精を吐き出した。
それと同時に、ルイも身体を大きく震わせてまたイった。
自分の中に温かいものが出されているのが、ぼやけた頭でも理解できた。じんわりと、お腹が満たされていく感覚がする。
「…玉木、さんの…おいしぃ…」
初めてのインキュバスとしての食事に、ルイはお腹をさすりながら喜んだ。
普通に口から摂取する食べ物の美味しさとはまた違い、甘すぎる果実を全身で味わっているようなそんな充足感。魔力がみなぎってくるのも分かった。
これで使い魔も消えずに済む、と安堵した。
全部出し切ると、玉木はその怒張をゆっくりと引き抜いた。
ようやく終わったと、ルイが身体の力を完全に抜いたところで、がしりと強く腰を掴まれる。
何事かと聞くよりも先に、再び硬さを取り戻した凶器ともいえるそれが、ルイの中へと押し込まれていった。
「ひ…ッぁあっ、なんれ、もうおわっ、たぁ…ッ!」
「一回で終わるはずねえだろうが…!美味かったんなら、何度でも食わせてやるよ…!」
玉木の目はギラギラしていて、もはや理性という字のりもなかった。
その様子に、ルイは若干の恐怖さえ覚え、逃げようと腰を捩らせるもその細い腰で玉木の力に勝てるはずもなく。
がっちりと押さえられていては、暴力的と言っていいほどの快感から逃げる術もなかった。
ルイは大粒の涙を流しながら、与えられる快感に喉が枯れるまで声をあげ、玉木を人選した使い魔を恨むことしかできないのだ――。
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