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血まみれ先生、家に帰る【終】にしおりをはさみました!
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血まみれ先生、家に帰る【終】
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「ただいま、今戻ったよ」
「あ…おかえりなさい、先生」
一日の全ての講義を終えた死神先生は、寄り道をせず、一直線に自宅へと帰った。鍵を開け、挨拶と共に家に入ると、椅子に座って本を読んでいたコハクが顔を上げた。
「何か変わったことはなかったかい?」
「うん。なかった」
死神先生が留守の間、コハクはずっと本を読んでいる。といっても、裏の国の言語を学び始めたばかりなので、読んでいるのは死神先生が買ってきた絵本なのだが。
「あぁ、そうだ。もし良かったらなのだけど、私の友人に人を飼っている者がいてね。会ってみたいかい?」
「え…」
「こっちに来てから一度も外に出ていないだろう?」
「……会ってみたい」
「そうか。分かった。聞いてみるよ」
コハクが少し嬉しそうに頷くのを見て、死神先生は安心する。本を片付け、晩御飯の準備を始めるコハクは、いつもよりご機嫌だった。
死神先生は帰ると誰かが居ることに、確かな喜びを感じるようになっていた。
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