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もう、誰にもにしおりをはさみました!
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もう、誰にも
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「はぁ…、絞めすぎ……」
ぞわぞわと這い上がる射精感。
緩やかに半分ほど引き抜き、神田の顔を挟むように、両肘をベッドにつけた。
鼻先が触れそうな距離にある神田の顔は、苦しげに眉根を寄せる。
「もっと奥までって、強請られてる」
身体中に走る痺れた感触。
粟立つ皮膚と、暴れまわる感情。
堪らない感覚に、悔しそうに歪む唇に、キスを落とす。
そのまま、口腔内まで犯してしまおうと、舌を出す。
動かない身体で、神田は歯を食い縛り、顔を必死に背けた。
「ゃ……、ゃめ………」
俺を否定する神田の声。
高揚する身体とは裏腹に、冷えたナイフが胸に突き立てられる。
冷ややかな態度に反抗するように、その凍える感覚を掻き消すように、言葉を放つ。
「ここは放さないって、……放したくないって、強請ってるけど?」
裏返る内壁を、敏感なその粘膜を、爪先で擽る。
「ちが………ぃ、やだ………」
快感に負けまいと、首を振るい、否定の言葉を連ねる。
反抗する神田に、嗜虐心が刺激された。
「ここは、…身体は、正直なのにな」
ぐるぐると腹の奥を捏ねるように、腰を回す。
ぐちょぐちゃとなる隠微な粘着音が、俺の腹底を煽る。
「なぃ……、ち、が…ぁふ………」
溺れる身体で、懸命に逃げようとする神田に、目の前の華奢な白い肩が、俺の獣を揺り起こす。
チリチリと苛立つ感情が、怒りの導火線に着火する。
「嘘吐き……」
思わず、その肩に噛みついた。
俺の鋭い八重歯が、ぐっと神田の肩に刺さり込んだ。
滲む鉄の味に、支配欲がじわりと充たされる。
「ん、……くぅ、…」
喉の奥で啼いた神田は、身体を犯す快感から逃れるように、弱く頭を振るい続けた。
動く度に、抑え込まれていたフェロモンが散らされる。
ほんの少し。
普通なら、感じることも出来ないような、些細なフェロモン。
なのに、俺は、それに逆らえない。
俺を誘う溢れ漏れた香りに、背中から全身へと戦慄が走る。
もう、誰にも触らせたくない。
もう、誰にも渡したくない。
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