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片想いの時間 〜最初の一歩2〜にしおりをはさみました!
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片想いの時間 〜最初の一歩2〜
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嫌な予感は当たってる。絶対に。
でも戸惑いながらもしっかり喋っている。
あの時みたいに錯乱してるわけじゃないのが救いだ。
あの時に比べたら
深夜の道路は自分しか走っていない
スピードを上げなくても言った通り10分程度だ
今日、バイトだったことに感謝した。
普段だったら寝ていてたった1回の着信なんか気づかなかった。
コンビニの明かりが見えたのと同時くらいに外でフードを被った小さな姿が見える。
道路からもコンビニの窓からも顔を背けているが光しかいない。
車を横付けして慌てて光の元に駆け寄った。
ちゃんと駐車に停めてないのも鍵を掛けるのも気にしていられない
「光!!」
叫ぶように声を掛けると光は一瞬だけ肩をビクつかせた。
気づいてるのに振り向かない光に俺が光の正面にまわった。
フードを被り下を向いて完全に顔を見せないようにしている
夏なのに長袖のフードなんて明らかにおかしい
泣いてるのか?
「ごめん!
でも、バイトだって知ってたからまだ起きてると思って…
まずいって分かってたし申し訳ないって思ってたし
思わず電話掛けちゃったけど呼び出し3回くらいしか鳴らさないで消したんだけどさ…」
まくし立てるような早口で光は言い訳を言い出した。
そりゃそうだろ
学校の朝イチで甘え過ぎただの反省しただの言っておいて深夜に電話だ。
それでも腹が立たたず可笑しくて笑ってしまった。
しっかりした口調に安心する。
「いいから、どした?」
両手で優しく俯く顔を上げさせようと頬触れると
光は抵抗しないでゆっくり顔を上げた。
「…ごめん…なさい…」
唖然として息が止まる。
光の顔は腫れ上がっていた。
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