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18歳以上ですか?
図書室。にしおりをはさみました!
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図書室。
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「 いやな、人手が足りなくて生徒会に図書館の本の整理を手伝って欲しいって頼まれたんだ。
香坂、清川は1年だから今日は5時限で終わりだろ?頼まれてくれる…か? 」
怜斗がこちらを見ている気がする。
どうやら、決定権は俺にあるようだ。
「 …分かりました。やります 」
「 お、さんきゅー。先生、そういう事なので…もう清川達図書室行かせていいですか? 」
おういいぞー、なんて先生が返事をする。
…信頼されすぎだろ。
渋々とした俺に同調するように、少し苦い顔をした怜斗と俺は、生徒会長に連られるがまま図書室へと向かった__。
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「 んじゃ、鍵開け__っ 」
この高校は、放課後は図書室を40分だけ解放している。
その40分の貸し出しの時間は、図書委員らで交代交代やっているらしいのだが__。
図書室の鍵穴を差し込もうとしたまま、佐々木せんぱ…じゃなかった、生徒会長は体を強ばらせていた。
「 生徒会長?どうしたんですか 」
「 っ香坂…急かすな、なんか、中から…変な声聞こえる 」
「 …え? 」
信じられないという表情を浮かべた怜斗は、そっと図書室のドアに耳をぴたりと這わせる。
「 …うわ… 」
「 うわってなんだうわって 」
「 キヨくんも聞いてみ、うわって言いたくなるよ 」
その言葉をあまり信用せず、今度は俺がひしっと壁に耳を這わせる。
すると____。
「 あ、あっ、え!!あっ、あっ…っ~~っ、あっ、うっ… 」
「 声、抑えて__ 」
なんて会話…と言っていいのだろうか。
男同士の、それが聞こえてきた。
「 うわ… 」
「 言いたくなったでしょ?…生徒会長、どうしますか…? 」
生徒会長は少し顎に手を置いて、思考をめぐらせている。
「 校内での淫行は校則違反に値する。人のこと言えないけどな… 」
「 ほんとですよ。生徒会長すげぇ喘ぐし 」
「 それは関係ねぇだろ! 」
その時。
「 っ誰か、いるんですか…? 」
扉の内側から、声がした。
くぐもったような低音の声で。
「 ちょ、生徒会長のせいですよどうするんですか 」
「 いや俺のせいじゃないから、だいたい清川が__ 」
ガラララッ。
言い争いをしている俺と生徒会長を横目に、怜斗が図書室の扉を開く。
そこには_。
「 あっ… 」
制服を着崩した、フジ先輩が直立していた。
「 ……なんで帰りの会まだ終わってない時間なのに…図書館に来たのうっしー… 」
「 いやお前もだから。それより…なに、してたんだお前ら 」
生徒会長が、フジともう1人__どこか雰囲気のある三年生を指さした。
「 初めまして、平原 冬夜っていいます。ヒラって呼んでね~、俺も一応生徒会役員だよ 」
ふと、フジ先輩が怜斗の名札を見やる。
「 あ、生徒会に入る時の司会した時以来だよね、えっと__ 」
「 香坂、香坂 怜斗です。よろしくお願いします…藤原先輩、でしたっけ 」
ふとフジ先輩が眉をひそめて。
「 フジでいいんだよ。先輩って付けられるのなんか固くて好きじゃないんだ 」
「 いや、俺あの…生まれが京都で、
昔から礼儀を親に教えこまれてて目上の人の呼び名は気をつけているんです。
だから、藤原先輩と、平原先輩は平原先輩って呼ばせてください 」
「 …わかったよ、香坂くんでいいかな。よろしくね 」
「 わかったよ~。ヒラって呼ばれた方が俺も嬉しいんだけど…まぁ香坂くんの好きにしていいよ 」
なんか、なんだろう。
雰囲気があるのは、怜斗も同じかもしれない。
何となく、そう思った。
近寄り難い訳では無いが、上品な雰囲気をどことなく怜斗から皆感じている…気がする。
「 で、フジとヒラ…俺らは図書室の本の整理して下さいってヒラに言われて来てんだけど? 」
「 うん~そうだよ、俺が呼んだんだ。フジも軽音部休んで手伝ってくれるって。
でもね、フジとシたくなっちゃったんだ 」
平原先輩__ヒラが、フジに甘いキスをする。
「 っっ…ひらっ… 」
「 こ、こら!!校内淫行は校則違反__ 」
「 あれ~?良介も生徒会室でキヨくんとシたんでしょ?人のこと言えないよね 」
「 ……その通りだ。だけど今は他にやるべきことがあるんじゃないのか?ヒラ 」
「 あ、そうだった。本の整理ね。ね、フジ。あとで続きしようね…?俺まだイってないし 」
「 …ヒラ、お前普段は病弱なのに、こういう時になるとほんと… 」
さすがにこの空気に耐えかねたのだろうか、怜斗が図書室に入室して、
「 平原先輩、藤原先輩、生徒会長、キヨくん。早くやっちゃいましょう 」
と言った。
そうだよな。この5人の中で、誰とも想いが通じていないのは、怜斗だけだもんな。
…ま、俺のせいなんだけどさ。
皆、図書室に入室して、それぞれようやく本に手を付け始めた__。
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明日の更新はお休みです。
全体的に改めて読んでみて、変な場所で改行していないか、矛盾点がないか、表現が足りていないところがないか等直す為です。
最終回に向けて、気持ち良く完結できるように必要な工程です。ご理解下さい ◎
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