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距離 6にしおりをはさみました!
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距離 6
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「13」というタイトルを指して、確認するように俺を見た。
「お前数字読めんのか?」
「ん」
「なんだ、やるじゃねぇか。偉いな」
嬉しそうにこくりと頭を動かしたシロ。
たまたま読める数字のタイトルがあったからその映画を選んだけみたいだな。
こいつスプラッタとか苦手そうだけど、まぁいいか。
他にも適当なやつ借りとけばいいだろ。
いくつか子供向けのアニメーションやあまり難しそうじゃない映画を取ってレジに行く。
さっきまで俺の後ろをいつも通りちょこちょこついてきていたシロがピタッと足を止めた。
店員は若い女だったが、シロは顔を真っ青にして怯え出す。
俺の背中に隠れるようにくっついて、地面を食い入るように見ている。
その時、隣のレジに若い男の2人組が来て、ぎゅうっと俺の服を握る手が震える。
シロの様子を盗み見ると、表情に大した変化はないけれど、顔色は悪いし今にも吐きそうだ。
早くここから離れた方がいいな。
料金を払って店員が袋につめるのを待つ。
「……あの子かわいくね?」
「え、うわ、ガチじゃん可愛い………でもあれ男じゃね?」
「は?いやいや女だろ。細いし小さいし可愛い」
「確かに可愛いけど。女はもっとおっぱいでかい方がいいだろ」
「わかってねぇな。ああいう大人しそうな子ほど仕込みがいがあるんだよ」
「どうする?いっちゃう?」
「いやでも隣に男いんじゃん。彼氏だったらどうすんだよ」
シロはいっぱいいっぱいで何も耳に入っていないみたいだったが、男2人の視線に気づくとビクッとしてガタガタ震え出した。
声をかけるかどうかコソコソ話している男共に牽制の意を込めて睨む。
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