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2にしおりをはさみました!
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車がゆっくりと動き出し、月島が「どこに行けばいい?」と聞いてきた。
「四丁目の大きな公園。そこでいい」
「オッケー」
月島は頷いて、小山内に何かを囁く。
僕は顔を窓の外に向けたまま、「話って何?」と吐き捨てた。
「乃亜くん、つれないなぁ。俺達は仲間なんだからさ、もっと仲良くしようよ。ほら、話を聞く時は相手の顔を見て」
「面倒くさ…。別に仲間ちゃうし」
はあっ、と大きく溜息をついて、僕はのろのろと月島の方に顔を向ける。
「これでいいんやろ。早く言えよ」
「乃亜くんは可愛い顔をしてるのに、性格が難ありだな。話というのは、これから仲間だけでパーティをするんだよ。乃亜くんも来てよ。皆に紹介したい」
「はあ?なんやそれ。行くわけないやん。僕、用事がある言うたよな?用事がなかっても行かへんけどな」
「まあまあ、最後まで聞いて。乃亜くんは、自分がどんな存在か知らないだろ?俺達一族にとって、乃亜くんは神様に近い存在なんだよ。乃亜くんの姿を目にするだけで、感動でひれ伏すぐらいの有難い存在なんだよ」
「ふーん。その割に、あんたは僕をからかってるようにしか見えへんけどな」
「とんでもないっ。いつも乃亜くんの姿を見て、こうして会話してるだけで、身体中の細胞が活性化して力が漲ってくるんだよ?」
「…気持ち悪い」
「わあっ、ひどいこと言うねぇ。まあいいけど。そういう尊い存在の乃亜くんを、ぜひ持て成したいと思ってさ。俺達のパーティに来てよ」
僕は前を向いて、はっきりと言う。
「行かへん。僕があんた達にとってどんな存在かなんて知らんし。僕はただの人間だ。血も吸わないし不思議な力もない。あんたが言う仲間でもない。だからもう、僕には近寄らんといて」
少しの沈黙の後に、月島の「そう」と言う低い声が聞こえた。
納得したのかと安堵の息を吐いたその時、僕の鼻と口がタオルで塞がれる。
慌てて月島を押しのけようと腕を伸ばしたけど、一瞬のうちに意識を失ってしまった。
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