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18歳以上ですか?
17にしおりをはさみました!
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17
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なにがヒヤさんのツボを刺激したのか、まったく謎だ。
横に寝っ転がって、大人は俺を子供可愛がりする。うーん。頭が混乱したままだけど、なんかヒヤさんが楽しそうだから、いいや。
「……………出来ないの、やじゃないの」
ヒヤさんの服をいじりながら、言ってみた。
「いや、べつに?…………って言い方はあれだな、また誤解を招くね。……………そこまで切羽詰まってもないよ、大人なんだし」
「……他の人とするからってこと?」
「ばか。なんでそうなる」
叩かれて、そこを撫でられた。なにその無意味。
「そんなサカってもないし、我慢出来ますよってこと。……だいたい、他に相手もないだろ」
「なんで? ヒヤさん、普通にしてればモテるでしょ?」
「子供にしか興味ないのに?」
ぐ。
そうなんだ。いや、そうなんだけど。もういっそ誰でもいいとか、最悪、女に走るとかないんだ。この人。
……それにしても、ヒヤさんも嘘、言わなくなったよな。最初の頃は、子供に興味ないとか、犯罪者扱いするなとか怒って、すごく嫌そうな顔してたのに。
俺にまったく触れなかったし、対応も冷たかった。
「…………仕方ないだろ。からかわれてるんだと思ってたし。……実際、そうだったろ」
ヒヤさんは溜め息をついた。
「だって反応面白かったし」
「ほらな。……………最初は、なんで来るのか分からなかった。ろくにこっちが返さないのに、ずーっと喋ってるし」
「…………………だって言いたいこといっぱいあったんだもん」
「…………声が耳に残るんだよ」
「…………………俺、そんなうるさかった?」
「そういう意味じゃなくて。………………」
抱きしめられて、体が密着する。ドキドキするけど、寝れそうなほど安心もしてる。
「君が帰ったあととか……思い出して」
あれ、なんで俺、今恥ずかしくなったんだろう。
考えたことなかった。
こんな広い家にたったひとり。
あの暗闇みたいな夜。
たとえヒヤさんが、孤独なんて全然平気で、いつでもさびしくないとしても。
俺がいないときにも、俺のことを考えてくれている、ってこと。
「……………っ」
何か言いたくて、でも言葉にならなくて、キスをした。
人に触れるってことの意味が、ようやくわかった気がした。
手順とか経験値なんて、ばかみたい。
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