アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
完結後の世界 =(進展)にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
完結後の世界 =(進展)
-
「はぁ…怒ってるかな…いやそもそも気にされてないかも…」
後は送信ボタンを押すだけ。なのに手が動かない。
何度も書き換えて、これならと思っていざ送ろうと思うと手が止まる。
実はこの所、透に振り回されていたおかげですっかり翔太さんの誘いをドタキャンしてしまっていたのだ。
それから怖くて通知が来ていても見れない。
かと言ってこのまま何もせずにいるのも嫌だ。
「勇気だせ自分!大丈夫だ!」
勢いに任せてボタンを押す。
するとものの数分で既読がつき、返信を待ちたい気持ちとやっぱり怖い気持ちとで揺れ動く。
「い、一旦別のアプリ開こう…」
そう思ってホームに戻ると同時に鳴る通知音。心臓がピクンとはねたのが分かった。
翔太さんはこんなに早く送ってくれたのに僕がそれを見ないのはなぁ…
勇気をだして見てみたら、大丈夫、高校生は忙しいからしょうがないって。
しょうがない…しょうがない…そう、だよね。僕がドタキャンしたって別にそれはしょうがないことだって割り切れちゃうことなんだよね。
分かってた。というか、100:0で悪いの僕だし、何言われたって受け入れるしかなくて、反論なんて出来るはずもなくって。
でも…
本当にごめんなさい、良ければもう一度僕に機会をくれませんか、そんな文を送ってそっと画面を閉じた。
一方通行は交わらない。
僕が勝手に好きになって、勝手にアプローチして、勝手に忘れてただけ。ただ、それだけ。
これが、例えば愛し愛される恋人同士だったら喧嘩の要因になっちゃったりするのだろうか。
いやきっとするんだろう。お互いが好きだから。
僕と翔太さんは僕が好きなだけで、嫉妬するのも僕だけで、しんどいのも僕だけ。
「分かってた、はずなのになぁ…」
嫉妬して欲しかった、なんてわがままを見ないふりをして眠りについた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
101 / 102