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『Happy New Year!』にしおりをはさみました!
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『Happy New Year!』
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ゴーン…
どこか遠くから鐘の音が微かに聞こえる。
抱き締められている腕を緩めて身体を窓の方に向けた。
枕元にある目覚ましに手をかざすとセンサーが反応して時間がうっすらと照らし出される。
時間は…0時を回ったところだ。
「そっか…」
溜め息交じりにそう言って背後に向きを戻すとそこにはスヤスヤと静かな寝息をたてながら眠る愛しい恋人の寝顔があって。
俺は…そんな幸せに身体がポカポカと温まりニヤける顔を彼の胸にすり寄せた。
「おや…もうそんな時間でしたか。」
すると頭上から声がして…。
「小高さん!」
驚きのあまり俺は彼の腕の中から飛び出した。
「…へっくし!」
同時に勢い良くクシャミが出て…。
ふわ…
起き上がった彼の裸の胸に抱き入れられた。
「あ…」
「仙、冷えて風邪をひいてしまいますよ。」
優しい声に心臓が大きな音をたてる。
けど…ドキドキと鳴り響く胸の鼓動はどうやら俺のだけじゃないみたい、だ。
頬を寄せた彼の胸もまた同じようなリズムを刻んでいるから。
「仙…」
頭上からの甘い声にゆっくりと顔を上げる。
「日付が変わる前に神社に行き…お参りをしながら一緒に年越しをしようと思っていたのですが…」
『貴方の魅力に負けて…抱いてしまったのです』
耳元で囁かれた声に胸が大きくはずむ。
全く…この人は。
「…我慢できなかったんですか?」
熱い顔で見つめると彼は照れたように笑い何もこたえずただ一度だけ頷いて…そのまま俺ごとベッドの中に戻った。
ほんのり温かい中で冷たくなった身体を重ねてお互いの体温を分けあう。
それはいつしか…愛の行為へと変わり。
「あ…っ…しんじさ…ッん…」
絶え絶えな俺の声にこたえるように彼が優しく笑った。
「愛してます…仙。今年もずっと僕と一緒にいて下さいね?」
彼の甘い囁きに身体が熱くほてり始める。
返事をする代わりに俺は彼の体に回した腕にグッと力を込めた。
‐END‐
再々up/2015.11.22
2020.1.5.
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