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『膝枕』にしおりをはさみました!
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『膝枕』
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「小高さん……小高さんってば!」
キッチンで二人分の緑茶をいれている最中、僕の可愛い人がリビングから僕を呼んだ。
「はい?なんです、仙?」
返事をして返していれ終わったお茶を盆に乗せてリビングへと向かう。
「どうしたのです…怒った顔をして?」
カチャ…
ソファに座っている彼の前にお茶を置きその隣りに自分の分を置いてからすぐ横に腰を下ろす。
しかし…どうやら彼はご機嫌斜めのようです。
「猫舌の仙くん用に温めにいれてありますから…どうぞ?」
そうとだけ告げて自分の湯飲みを傾ける。
「……………いただきます。」
すると長い長い沈黙の後やっとの事で彼は自分専用の湯飲みに手を伸ばし……、しかし彼にはまだ熱かったのか湯飲みに口を付けてすぐに離した。
「まだ熱かったですか?」
そう問う僕に気を使っているのか数回首を振る…けど、可愛い唇の隙間から少しだけ出された舌が全てをものがたっている。
全く…どうしてこうも可愛いのでしょう…この人は。
「…なんで笑うんです?」
知らずに緩んでいた頬に気付いたらしく、仙が少し不機嫌そうな顔をする。
「…可愛い。」
「話を…っ」
残りの言葉は言わせず唇を塞ぐ。
重ねた唇からゆるりと舌を滑り込ませると…少し熱い舌がそれに応えてきた。
「…どうして怒っていたのです?」
唇を離してすぐにそう問う。
「はっ?今の流れで…」
「違いますよ。僕がここに来る前です。」
なぜか彼は頬を赤くして俯いてしまい僕は伸ばした左手でそっと髪を撫でてから額にキスをした。
「…せ……せっかくの休みなんですから…ゆっくりしてて下さい。」
俯いた顔が僕の胸元に寄せられる。
予想外の答えに僕の方が驚いてしまった。
「お茶とか、俺…がいれるとマズいかもですけど…でも…っ!」
なんて可愛いのでしょう。
この可愛さは本当に犯罪級です。
胸元から上げられた必死な顔にまた頬が緩む。
両頬を掌で包み唇を重ねて…。
「でしたら仙、すみませんが膝枕をしていただけませんか?」
「へっ?…ひ…ざ…?」
言うなり彼をパッと離してそのままソファにゴロンと横になり。
「ちょっ…小高さ…」
可愛い人の膝に頭を置いた。
「…あっ…の…」
「いい匂いですね…仙。」
そのまま身体を反転させて仙の方に向く。
…すると。
「ちょっ…!コッチは向かないで下さいっ!」
せっかく向いた身体を戻されてしまいました。
それでも…この僕の我が儘を聞いてくれているので全く問題ないです。
柔らかな膝の感触と仙の匂い。
僕の髪を撫でてくれる細い指先。
その全てが…今の僕を癒してくれる。
「仙…」
「…はい?」
「愛しています。」
一瞬、息を飲む気配がして…そして。
「…俺も…こだ……慎二さんが好きです。」
馴れない名前呼びと照れくさい愛の言葉を言ってくれる僕の可愛い人。
愛しくて…
愛しくてしょうがないです。
優しい温もりと不器用な愛に包まれて…僕はゆっくりと瞳を閉じた。
‐END‐
お題配布サイト【A.M 0:00】さまのお題。
再々up/2015.11.23
2020.1.5.
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