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星座占いにしおりをはさみました!
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星座占い
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なんにせよこういうことは、オトに相談するべきだよな。
そういえば最近、おれがバイトに行くときに一緒に家を出て、帰りも一緒になることが多かった。
もう既にどこかでこの話を耳にしていて、調べてるのかもしれない。
考え込んでいたら、こたが切り替えるように明るい声を上げた。
「そうだ、おーじ!
久しぶりにあれやってよ!」
「あれ?」
「あれあれ! 星座占い!」
「あぁ……」
星座占い。
オトと生活するようになってから、すっかり見るのを忘れてたな。
「こた、何座だっけ?」
「水瓶座!」
アプリを開いて、身を乗り出して覗き込むこたに画面を見せてやる。
結果は……
「がーん、10位!」
「あー、まぁそういうこともある」
「うう〜……おーじは何座?」
「天秤座」
「ほほう、天秤座は〜……あ、最下位だ」
「は? まじ?」
「まじだよぉ。ほら!」
ずいっとスマホを突き付けられる。
視線を下に落として行くと……
確かに、一番下の枠に「天秤座」の文字が。
「……またかよ……」
「またなの?」
「あー、いや、そうじゃないけど」
オトと出会った日も、最下位だったんだよな。
どうも、その印象が強くて。
「なーんか、やな感じだよな」
「ほんとだよねぇ」
うんうん、と感慨深そうに頷くこたに、おれは苦笑する。
まぁ、占いなんて外れるものだよな。
オトと出会えたあの日が、最低な日なわけがないし。
「その日がどんな一日になるかなんて、結局自分次第だしな」
呑気に呟けば、こたが可笑しそうに笑った。
「おーじ、冬休み前と比べて、なんか柔らかくなったよなぁ」
「ん?」
「前はもっと余裕ない感じだったからさ、おれ結構心配してたんだぞ。
いつ倒れんじゃないかって」
「え、そうなの?」
おれって、そんなにピリピリしてたのか?
「そうそう。でも今日のおーじは、安心して見てられる。
ストレスフリーっていうかぁ。
もしかして冬休み、嬉しいことでもあった?
それともぉ……彼女でも出来た!?」
「か……彼女?」
「か、の、じょ!
いるんじゃないの〜?」
「い、いないから!
かのじょ……なんて……」
「え〜そっかぁ。それは残念」
「……」
今まで意識したことなんてなかったのに
今更、気付いてしまった。
オトと、おれって……
どういう関係なんだろう?
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