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お前らぁあああああ!!にしおりをはさみました!
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お前らぁあああああ!!
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「目立ってるね」
「目立っとるな」
吉野と俺と松永で奥田との待ち合わせ場所に向かう途中だ。
松永はいつものように拒絶しとるわけ。
行き交う人が俺らをまず順番に見て松永を二度見する。
今日はマスク持って来てないから顔面さらけ出してるけん余計に視線が松永に集まっとる。
天気いいと色白の松永がピカーンっ!!って光り輝いて見えるけんなぁ。
信号待ちとかしとると反対側の人間が松永ガン見しよる。
髪の毛明るい色やし肌の色が白いけん目立つんやろーね。
松永本人は拒絶しとるから上の空なんやけどね。
「あーんっ!!まぶしぃいいいいい!!松永くーん!!今日も後光がー!!」
「なんでお前ぇええええがいるんだようぅうううううう!!」
奥田との待ち合わせ場所に到着すると奥田の首根っこをワキで固めているモリクミがおった。
奥田が「助けてーっ!!」って言いよった。
モリクミ発見して叫んでた吉野に奥田をひきずり回しながらモリクミが寄って来た。
「あ?あんたの彼氏の首の骨折っちゃうわよー?」
「てんめぇえええええ!!」
「助けてぇええええ!!」
モリクミよりも背の高い奥田をよく腕一本で引きずれるな。
どうしてこげな状況になった。
松永を見ると拒絶しとった。
人多いとこでこげな騒ぎになって恥ずかしくて現実逃避の拒絶に入りやがったな。
「お前ら会っていきなりドンパチやるなや。目立つやろーが。松永を見ろ。拒絶してあっちの世界に行ってるやないかーい」
「あーん!!松永くーん!!戻って来てーっ!!カムバーック!!カムバックトゥミィーー!!さぁあたしの胸に飛び込んでっー!!」
モリクミがワキで固めていた奥田を放り出して松永に突進したところで顔押さえた。
「お前いきなり街ん中で松永に抱きつこうとすんなよ?(怒)」
「あ・あーん......最近長野君があたしに手を、アイアンクローするようになって来た―ん。痛い!!でもその痛みもイイ!!」
お前口で言っても聞かんやろーが。アイアンクロー顔面に食らわすしか最近止められん。俺の手の大きさをもってしても顔でけーんだよ。
痛みもいいってこのド変態やろーが。気持ち悪くて手を引っ込めた。
「お前らも死にかけてんじゃねーよ」
モリクミに放り出されて吉野もろとも倒れた奥田たちを助け起こす。
吉野てめぇもよけろよ、ったく。
「終わった?」
松永が拒絶解いて戻って来た。
お前もなんかあると拒絶すんなよ.......
「終わった終わった。んじゃ行くか。モリクミがなんでここに現れたのかはもういい。行くぞ」
「うん」
ホワイトデーのお返しを買いに行く最中だったわけさ。
会社の女共からたくさん貰っちゃうやん?
ゲイやけどそれ俺ら隠してるし恋人いないみたいな噂が女子社員、パートの婆ちゃんたちにまで回ってるみたいでさ。俺も松永も吉野も奥田もバレンタインデーすんげー量のプレゼントもろてしまったんよね。
まーゲイは女にもてるのはよくある話なんやけど興味ない女たちからプレゼントたくさんもらっても迷惑でしかない。
プレゼントして来た人数多いっつーことはお返しする俺らが大変なことになるっつーことなわけで
俺ら4人でガクブルな量のチョコ送られてお返しに悩んでたわけさ。
これ全員にお返ししたらいくらになるーん!?本命チョコでゴディバとか高そうなの買うんじゃねー!!そげな高級品いくつも送られてお返しする俺らいくら使えばいいーん!?
んで、4人で集まって「値段安いけど高そうに見えるお返しを......」とホワイトデーのお返しの買い物で街に出たわけさ。
「やーん!!あたくしもお助けしますー!!」
「なん?今回俺らが集まってる理由知ってるん?」
「はいー!!松永君がこの前計算機とにらめっこして青ざめていたのを見てますからーン!!」
ああそっか。
松永が家のPCでもろたプレゼント調べて値段表作って「アワワワ」って青ざめとったな。
義理チョコやなくて本命チョコだらけじゃねーか!!ってここにいる男ゲイ4人全員そうなんだがな。
手作りとかはまだいいんよ。問題はお値段お高め商品やね。
お返しいくらにすればいいーん!?
毎年こういうのやめてくれ。
バレンタイン死んでくれ。
「あたくしがいいお店ご案内しますーっ!!」
「モリクミマジ大丈夫やろうな?俺らマジ困ってるけんね?値段安めで検索されても分からんような高く見えるやつ頼むぞ?」
「任せて下さぃーっ!!」
モリクミに案内されてある店についた(身バレはせんかもやけど念の為伏せる)。
「安いんじゃない?」
「おー。なんかいい感じやん。吉野どうよ?」
「これならいいかもね。高そうに見えるし量もあるし箱も高級感あるし。ごまかせそう」
「ここならなんとかなりそうですね!!」
「でしょー!!あーん!!でしょー!!」
俺らはモリクミの選んでくれた店の中で二手に分かれて商品選びを始めた。
「長野これおいしそうだね」
「そうやね。俺ら用に買って行こうか。たまには食ってみるか。あんま甘いもん食わんけんなー」
「やーんあたしもーっ!!」
「自分で買えよ。俺たちの後をついてくるな」
バレンタインでもろた俺と松永のチョコは全部モリクミの胃袋の中だ。
俺ら甘いの好きじゃないっていう噂は流れてなかったみたいでな。
チョコ好んで食べんのよ。一応悪いけんね、って松永が言うけん一口ずつは口にしたけど全部食べれん。
残りはモリクミが笑顔で食いよった。
「あーひゃひゃややああああ(こげな笑い方しよった)!!松永くーんと長野くーんにチョコあげるなんて人生3周分早いのよーっ!!もう一回折り返して来いっ!!あーん!!無駄においしぃいいい!!お高いチョコおいぃいいしぃいいいい!!でもむかつくぅうう!!あたしの松永くーんと長野くーんにチョコ渡すなんてぇえええ!!」
「よかったな.......お前喜んでんの怒ってんの?」
「モリクミ先輩.......喜んでもらったようで何よりです」
帰りはゲイ4人両手に紙袋提げてた。
ほんと今年チョコ多かったんよね。
俺が今まで恋人おるって(お富さんをカモフラージュに使ってた)いうのが嘘っていうのがばれたのと松永も嘘吐き通せんでばれてたみたいで去年とかは貰う前に逃げてたんやけど今年二人共逃げれんかった。
俺たちの家に到着して俺らぐったりしてた。
「手がプルプルする」
「重かったけんな」
松永が腕伸ばしたり縮めたりしよーのをさすってやった。
「今日はせっかく来てもらったんだしご飯作りますよ」
「いいって。松永疲れとろーもん。出前取ろうぜ」
週末の人ゴミで松永がぐったりしとったけん出前取ることにした。
「あたくしはーかつ丼とーざるそばとー」
「おい。これ。こっちから選べっつーの」
俺たちは近くの中華料理屋の出前見よった。
「あーん!!そっちからも選ぶんですーっ!!中華だけだと飽きるんでこちらからも選ぶんですーっ!!」
「どんだけ選ぶんだよ」
「あ?てめぇは黙れ」
吉野がどつき回されて奥田が体を二人の間に割って入らせて頑張って止めよった。
「モリクミ先輩がそっちに頼むなら僕もそっちから選ぼうかな」
「松永そっちがいい?じゃあ俺中華から選ぶわ。二人で分けて食べよう。松永中華はなんがいい?」
「長野が好きなやつでいいよ。長野こっちは何選ぼう?長野の食べたいの選ぶ」
「松永の食べたいやつでいいよ」
「やーんっ!!食べ物選びでイチャイチャする二人も素敵よーっ!!」
うるせぇ。
そう言われると大体いつも「何が食べたい?」ってお互いの好きな食べ物聞いてばかりでなかなか決まらん時あるな。
んで二つの店から出前頼んで。
大変なことになっとった。
モリクミが二つの店から出前頼むとかしょーもない発言のせいで全員が欲を出して注文した結果。
テーブルに乗り切らん量の丼物と皿が並べられてた。
「おい。餃子8人前ってなんだよ」
「だってーん!!5人いるから大体それ位かなーってー」
「僕の頼んだ定食にも餃子ついてるよっ!!」
「それ早く言えゴキブリ野郎!!」
「あの。かつ丼一つはモリクミ先輩で、この二つは?僕はこの天丼なんですけど」
「おい誰だよ!?ラーメン2つ来てんぞ!!エビチリなんでこんなでかい皿なんだよ!?何人前頼んだ!?」
「俺のチャーハンがないんですがっ!?」
「余ったかつ丼食ってろよ!!」
「あたし二ついけますっ!!かつ丼二ついけますっ!!」
「モリクミてめぇえええ!!余計なアピールいらねぇええんだよ!!」
俺たちが注文したのは間違いないんだがなしてこうなった。
一人一人交代で電話口で注文したのがいけんかったんやろう。
優しさ裏目に出たっぽい。
「代わりに多めに注文しといてあげよ♪」
がフルに発揮されてお互いを罵り合う結果になった。
だが腹は減る。
黙々と全員で食べるんやけど最初から「満足♪」って量で頼んだやつに「余計な優しさ」フルに発揮されて満足以上の苦痛になる量を超えてたんよね。
「おい。ラーメンからいけよ。麺伸びるやろ」
「分かってるよ!!」
「餃子冷めるとまずくなるから早めに」
「あーん!!松永くーんかつ丼のカツ一枚いかがーん?」
「いえ。あとかつ丼が二つあるからですね.......食べることに集中して下さい」
なかなか減らねぇえええ!!
「あたし家ではこんな血糖値気になる食べ物食べないんだけど」
餃子とラーメン定食とかつ丼受け持ってる吉野がボソっとオネェで言った。
もうあきらめろん。お前そんだけカロリー取ってたら無理やろ。このヒゲガチムチ野郎。
松永は天丼食べて餃子にも手をつけてはいたが箸が止まってた。
元から食が細いけんなぁ。でももったいないから無理して食いよるな。
いきなりモリクミが立ち上がった。
「モリクミさんどーしたんですかっ!?」
目の前でいきなり立ち上がられたモリクミに奥田が驚いとった。
「運動しましょーっ!!腹ごなしに運動してまた食べましょーっ!!」
モリクミがバッグからスパッツやピチピチしたレオタードみたいなんを取り出す。
「お前なんでバッグにそんなん入ってるーん!?お前何しようとしてるーんっ!?」
「これ来てこのマンション5周して来ますーっ!!」
「だからやめろーっ!!お前俺らがマンションの人間からどんな目で見られるか考えろよぉおおお!!」
「あーん!!健康的な住人ですねって♪」
「っざけんな!!お前の日々のコスプレと奇行のせいで最近俺らを見る住人の目が怪しくなってんぞっ!!」
こいつコスプレ姿のまま玄関前に立ってることあるけん住人に見られて「あのお宅なんなの...」って絶対思われとる。
モリクミまた座らせて黙々と飯かき込んで食べ終わった後、全員腹押さえて倒れてた。
「松永大丈夫?」
「お腹が重い」
「ううっ。カロリーが。一日以上のカロリーが」
「ゴキブリ野郎あんたカロリー気にするような見た目でも体でもないでしょうがぁああああ!!むかつくのよ!!」
「黙れ......奥田生きてる?」
「チャーハン食べたかったのに」
「食べ物の話やめて下さい......」
しばらく床で倒れ込んで胃袋に血液いかせて消化活動に全員意識をやってた。
なんでこいつら来るとこんな感じになるかね。
甘い話もなんも書けん。
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