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【番外編】本宮の決意1.にしおりをはさみました!
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【番外編】本宮の決意1.
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とある土曜日の午前中。
俺が椿を膝に乗せ、昨日の久弥を思い出しながら幸せに浸っていると、スマホが着信を告げ、鳴りだした。
イヤな予感がする。
柳は塾の講義の最中だし、久弥は従兄弟と約束があると言っていた。
そうすると、わざわざ電話してくるのは、会社関係のトラブルか、または…。
スマホに手を伸ばすと、そこには思った通りの名前があった。
《神崎桃子》
せっかくの幸せな気分を邪魔するなよ…。
はぁ~っと溜め息をつきながらも、後が面倒なのもイヤで、通話をタップする。
神崎桃子とは、柳の母親。
つまり、元嫁だ。
柳と会うときは直接連絡を取っているはずだから、こっちに電話が来るということは、だいたい何か頼み事がある時だ。
苦手な男に言い寄られたから彼氏のフリをしてだとか、終電逃したから泊めてとか。
まあ、昼間から終電逃したは有り得無いが、兎に角、面倒なことに変わりはない。
「もしもし?」
《樹く~ん、久しぶり。
急にごめんね~》
「全くだ。で、何?」
《さすが、察しが良くて助かる!
今から明日の夕方まで、華ちゃん預かって?》
華とは、桃子の娘で、柳の異父兄妹。
小学三年生。
桃子は現在、バツ2で、華を女手一つで育てている。
片親の大変さは俺も身を持って分かっているし、柳が小さい頃は出張のたびに桃子に預けていたから、代わりにってわけじゃないが、華の事は今までも何度か預かった事がある。
が、今日いきなりというのは初めてだった。
普段は前もって頼まれるし、急ぎでない時は桃子は基本的にメールで連絡してくる。
「珍しいな。突然なんて」
《彼氏が風邪でダウンしちゃって。
華ちゃん連れて行ってうつったら可哀相だから》
そう言う事情なら仕方がない。
明日も久弥の部屋に行きたかったのにと残念に思いながらも、了承した。
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