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パニックにしおりをはさみました!
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パニック
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ビクッとしたかと思えば、握っていた俺の手を離し、あまり自由に動かない身体で必死に逃げようとする。
「やあああ!あ...ごしゅじっ、さま...ゆるして...くださ...ぼくっいまは、ほ、とに..」
這ってベッドから落ちそうになった少年を抱きとめ、
「どうした?怖くないよ。大丈夫。」
と声を掛けて頭を撫でるとしがみついてきて、しばらくすると眠ってしまった。
眠っている間に座薬を入れ、布団をかけて寝かせ、リビングに移動した。
「で?あの子どうしたの?」
「昨日拾ったんだ。病院には行きたくないらしくて連れて帰ってきた。」
「うーん、なんでそんなに簡単に連れて帰って来ちゃうの!って言いたい所だけど、あの子にとっては良かっただろうね。」
「何がだ?」
「あの子の身体には古い傷も新しい傷もいっぱいあったし、縛られたような痕もあった。結構前から虐待されてるんだろうね。それもただの暴行だけじゃない。性的虐待も受けてる可能性が高い。どうするつもりなの?」
「どうするって。拾っちゃったんだしあのままじゃ放っとけない。俺が面倒を見る。」
「珍しいね。慧がそんな事言うなんて。もっとドライなんだと思ってた。わかった。また困ったら連絡してよ。できる限り僕も協力する。」
「ありがとう。助かる。」
「じゃあ僕はそろそろ仕事行かないと。慧は?」
「俺は今日休みだから大丈夫。看病しようかね。」
「そっか、頑張ってね。じゃあ。」
「あぁ。朝からありがとな。」
「いーえ!」
奏斗が帰ってから、昨日寝ていなかった俺は、リビングで寝てしまった。
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