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21××年
今日も僕はいつも通りに実験をしていた。
助手の谷くんとの会話もいつも通りだった。
「先生、また実験ですか?」
「違うよ、この水晶器見てる。」
「え?それ昨日も見てませんでした?というかずっと見てるんですか?」
「うん、昨日からずっと見てるねぇ。」
「.…水晶器もいいですが、他のことにも目を向けて下さいね。」
「100年後には、多分向いてる。」
「それはもうアッチ向いてるの向いてるじゃ…。」
不意に扉のノック音が聞こえた
コンコン
「どうぞ。」
ガチャ
「失礼します。デイヴィッド先生が午後からの会議は近くのカフェでするとの事です。」
「えぇ、カフェで会議??出来るの?」
「我が社から出ているカフェなので基本我々にしか使えません。会議は13時からです。では失礼致します。」
淡々と用件だけ言って出ていく女性社員
バタン
「てか、うちの会社にカフェってあったんだ。」
「先生、それ昨日から出来たんですよ。」
「あっ、そうなの?じゃあ新品ぴかぴかじゃ〜ん。谷くん情報早いねぇ。」
「えぇ、どっかのバカが一日中水晶器を見ているせいで仕事が倍になりましたが、社員さん達がカフェが出来たと言っていたので僕も昨日行って癒されてきました。」
「うんうん、バカって聞こえたけど聞き間違いかな??」
「聞き間違いですよ。僕が、僕が平絽大先生に向かってバカだなんて言えるわけないじゃないですか…。ひどいです、、先生…。うぅぅ。」
「…谷くんの嘘泣きは遠慮しとこうかな。」
「僕もなんか気持ち悪くなってきたので隣の研究室に戻ります。用がありましたらお呼びください失礼します。」
バタン
「谷くんの切り替えすごいなぁ。」
時計に目をやるともう12時になっていた。昨日からこの水晶器を見ていたので、飲まず食わずで1日程経っていた。
「さすがにお腹は減ったかな。」
見た目が社長椅子のような椅子から立ち上がり、冷蔵庫を開け中を見る、ヨーグルトと牛乳しか無かった。
誰の朝ごはんだよ。僕は今肉を食べたい気分なんだ。
ヨーグルトと牛乳だけじゃ、僕の空腹度を満たせれるわけないじゃないか。こうなったら谷くんを呼ぶしかないね。
そう思った僕は目にも止まらぬ速さで隣の谷くんがいる部屋に突っ込んだ、はずの僕は谷くんの部屋の扉の数歩前で足をつらせている。足がとてつもなく痛い。
「…っいっ、たにくぅ〜〜〜ん!たに、く〜〜ん!」
ガチャ
目の前の扉が開いた。
「谷く〜〜〜んんん。」
まだ足をつらせているので僕は地べたに座っている状態で谷くんもしゃがんできた。
「何してるんですか。あれから5分も経っていないんですけど、てかなんで座ってるんですか?……あぁ、つったんですね?え?お肉が食べたい?待っててください。材料確認してきます。」
そう言い谷くんは冷蔵庫の中身を確認しに行った。谷くんは料理が上手いからねぇ。「谷くん、豚がいい。豚食べた〜い。」
「はいはい、ありましたよ。じゃ今から豚の生姜焼き作るんで10分ほど待っててください。」
さすが谷くん僕の専属料理人になってほしいくらいだ。そして料理が完成した。10分とは思えないほどのクオリティだった。すごい美味しそうだ
「ありがとう谷くん!いただきま〜す。んんっ!!おいしいっ!」
「それは良かったです。あと40分ほどで会議が始まるのでそれまでには完食して下さい。」
「分かってるよ〜。あと会議の時にさA班とE班の書類まとめて持ってきて。」
「分かりました。では、僕は先に準備しておきますのでぜっっったいに遅刻しないで下さいね。」
「しないよ。たぶん…。」
ため息をつきながら谷くんは消え、残るはこの豚の生姜焼きと僕のみ。完食した後、ぼっーとしていたら時間はあっという間に過ぎて行き会議が始まる10分前になっていた。僕は慌てて自分の研究室へ戻り、書類を持ってどこに配置されたかも分からないカフェへと向かった。
「えぇ、カフェどこ。やばい、あと5分で始まるじゃん。」
ここの研究施設はとにかく広い。無駄に広い。
「カフェの場所どこか聞かなかった僕も悪いと思うけど、谷くんもさぁ、何階かせめて言ってほしいし?壁にもカフェオープンの紙貼ってないしさぁ……。あっ、谷くんの場所見たらいいじゃん。」
手首を触れるとモニターが目の前に現れる。
「ええと?谷くんの場所は……B5…地下??地下にカフェ??まぁ取り敢えず居場所分かったし。B5に向かおう。」
僕は普段使うことのない足の筋肉を2度も使った。
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