アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
褥にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
褥
-
「っん……ぁ…」
毛布をつかむ手に思わず力が入る。空いた手で、優しく抱いてくれる腕にしがみついた。
こんな風にされたい、あんなことしてほしいって、兄ちゃんが知ったら、どう思うかな。
「…歩?」
「ん…っ、ごめん、なんでもないよ」
「こんな時に考え事するのは、いつもと変わらないな」
兄ちゃんの言葉に少し頬をふくらませて、笑ってるその口を口で塞ぐ。
「……んっ、ふ…ぅんぐ……」
自分より少し冷たい手が、髪の毛に触れる。こそばゆくって、気持ちいい。
唇が離れた。寄りかかって兄ちゃんに体重を預けると、支えられながらゆっくり倒された。
たぶん今、自分がはにかんでるのを見られてるんだって思ったら、ぞくぞくしてくる。
「…っや、はずかし…」
「なんだよ、今更隠すことないだろ?」
「だって……」
急に気恥ずかしくなって顔を隠したら、軽いためいき交じりに苦笑される。
「だって?」
「だって…ドキドキしちゃって…」
ぼくの言葉を聞いた兄ちゃんは一瞬きょとんとして、あとから優しく笑う。
顔を隠していた手をどけてぼくが頷くと、兄ちゃんも頷いて、腰と衣服の隙間に手を入れ――
<<プルルルルルルルルル…>>
―――る前に、電話のベルがけたたましく鳴った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
1 / 105