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18歳以上ですか?
15にしおりをはさみました!
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15
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本当に、いつの間に惑わされていたのか。レオンは人為的なものの可能性も疑っていたが、自分たち以外に人の気配は全く感じられない。それに、精霊の光の様子を見ていても、特別異常は見られなかった。
もし悪意のある人間がこの森にいて、何か幻術のようなものを仕掛けているとしたら、この森を守る精霊たちが、これほど落ち着いているわけがない、と思うからだ。
勿論、その人間と精霊たちが結託していなければ、の話だが。
「レオンギルド団長…これ、無事に帰れるんでしょうか…」
「…ああ、多分な」
「た、多分…」
レオンは考え事をしながら歩いていたために気が付かなかったが、森に入ってすでに一時間以上、六人は森の中をさまよい続けていた。一本道以外の道は見当たらないし、無理矢理木々をかき分けて道なき道を進んでみても、いつの間にかまた元の一本道に戻っている。その繰り返しで、隊員たちも疲労と不安の色を見せている。
「これまでの話だと、いつの間にか入口に戻されているんだろう。それなら、それまで歩き続ける以外、方法はないんじゃないか」
「はい…」
「頑張ります…」
自分たちと同じメニューをこなしながらも、全く疲れを見せないレオンに半ば引きつつも、隊員たちはその後を追って再びゆっくりと歩き始めた。
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