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第4章にしおりをはさみました!
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第4章
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森に幻覚魔法をかけ、部隊を離れ離れにさせる。
勇者の一行はアレクシスに任せ、俺は1人になった勇者へと近付く。
気配と魔力を隠し、背後から勇者へ近付く。
「…誰だっ!」
流石、勇者なだけはある。気配を消していたというのに俺の存在に気付くとは。
「あ、あぁこんにちは、俺、道に迷ってしまっていて」
だが惜しかったな。俺が魔王だということに気が付かなかったようだ。俺の言葉を聞くと構えていた剣の切っ先を下げ心配した様子で俺に近づいて来る。あまりにも無防備な事だ。
「迷ったって…ここは魔王の国だぞ、早くここから離れた方がいい。……くそっ、他の皆は何処なんだ。何故はぐれてしまった…」
そのまま俺の手が届く範囲まで寄って来た。もう十分捕えられるだろう。俺の妻になる人間だ。怪我はさせないに越したことはない。
『…夜風に吹かれ、木々の子守唄を聞き、夢に溺れて眠れ』
詠唱を唱えると、彼の身体から力が抜け、倒れそうになる所を支えた。しっかりと抱き上げると眠っていることが分かった。どうやらしっかり魔法が効いたようだ。
彼は天使の加護を受けたり聖水で清められたりした防具を付けていた。下級魔族なら兎も角、俺達のような貴族級の魔族には殆ど効果はない。あるとするなら、付けている者が目に付いて見つけ易くなるといったところか。
全てその場で脱がせ、彼を裸にした所でアレクシスが報告をしに此方へ飛んできた。
「魔王様、捕らえ終えました。地下牢に入れて置きますか?」
「あぁ、そうしてくれ。あと、俺の部屋を綺麗にしておいてくれ。」
アレクシスは頷くとまた直ぐに戻っていった。
俺は彼を抱え直すと羽織っていた上着を彼に被せ、魔王城への帰路についた。
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