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「・・・3人、放置して大丈夫?」
山野さんとコンビニに歩いて行きながら、頷いた。
「はい、パワーバランスは取れているので。」
「バランスねぇ?」
山野さんが肩を竦めた。
「病院、大丈夫ですか?」
「ん。斎藤先生にお願いしてきた。・・・本当にあの人はストーカーじゃないんだね?」
富永さんはストーカーじゃない。
「富永さん、寺田さんのこと好きみたいで。」
「ふぅん。」
そう、めちゃくちゃ分かった。
寺田さんのこと、好きってこと。
課長、焦ってたよね。
寺田さんは分かったかな、富永さんの気持ち。
会社では見た事ないくらい、アプローチしてた。
「たぶん、力士になったから力が湧いてきたんだと思います。」
「いやいや、後がないって思ったんじゃないの?」
なんで?
「まだ課長とお付き合い始めてはなさそうですけど。」
「いや、そうじゃなくてさ。」
?
「・・・ま、いっか。買い出し終わったら、病院に戻るよ。」
「そうですよね、すみません。」
頭を下げようとしたらデコピンされた。
「色々言いたいことはあるけど、帰ってから話すよ。」
「分かりました。」
ヒリヒリする額を押さえた。
「でも、誰なんだろうな。とりあえず、3人のうち誰かと一緒にアパートを出て、タクシーで帰っておいでね。」
「分かりました。」
結局、ストーカーは誰か分からない。
モヤモヤするけど、犯人からの動きがなければ何も出来ないのだ。
額を押さえていた右手を下ろした。
「あの、山野さん。」
「なに?」
コンビニは目の前だ。
ハロウィンパーティーと言ったからには、ある程度、お酒やおつまみを買う必要がある。
「色々、すみません。」
「いいよ、後は帰ってからね。」
「はい。」
背中を押されて店内に入ると、そこには驚きの人物が立っていた。
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