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「いいよ、自己紹介したげる」
黒色のスマホから手を離して雑にテーブルにそれを投げると今度は肘をつきながら面倒くさそうに口を開いた
「湯奈川 絢(ゆなかわ あや)ハタチ。
仕事はしてないけど金は稼いでるからこっちよりはマシ。」
さり気なくバカにされたというのに真慕は気にする様子もなく先程同様俯いて大人しく話を聞いている
「真慕と会ったのは3年前。BARで知り合った
あんな所にいるやつなんてヤリ目ばっかだからね。
真慕は違うみたいだったしよく見かけてたから話しかけてみたって訳。
葵と知り合ったのもここに来るようになってから。
以上。こんな感じ?」
「あぁ、ありがとう」
真慕は自分のターンがが次に来ることを予想したのか葵に隠れようとしている
なんというか…サバサバしているように見えて、小動物みたいな子だな。きっと、こっちが本来の性格だろう
「ほら、お前もしろ」
「…なんで」
「何でじゃない。俺がやったんだからお前もやるだろ」
葵と俺は真慕にそれが言えない
絢と真慕はやはり「友達」という特別な枠だ
ちら、とこちらを見た真慕は「…昔は日先真慕(ひさき まも)って名前だった。趣味はない、嫌いなのは運動」早口でそう言って葵にもっと隠れた
葵は『真慕が甘えてる可愛い』と全身で訴えてくる
「ふっ、やっぱ運動苦手なんじゃん。
…卓球行った時のこと思い出したら笑えてきた」
「あれはしょうがないだろ」
「完全に運動音痴の動きだった。開始10分で足プルプルして。懐かし………ふはっ」
「…笑うなっ
絢だって点取られる度にメンヘラ発動してた」
「は?してねぇし」
「してました」
お互い相性が良さそうだな
この仕事をしていると友達というのは特別な関係性だとつくづく思う
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