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お風呂から出ると、そのままヤると思っていたのに、何故かパジャマを着せられ、水分補給をさせられる
「髪乾かさせて」
「え、そんなとこまでセットなの?」
「いいから」
背中を押され、ソファに座る
「まじで綺麗に色入ってるな」
「髪色には命かけてるから」
「職人?」
言いながらも、タオルで水分を拭き取ってから丁寧にドライヤーをしてくれた
あまりにも優しく触るから傍にあったクッションを掴みながら頭が船を漕ぐ
「疲れてる?」
ふわ、と小さな囁きが聞こえて自分が一瞬眠っていたことに気づく
体力を奪われるかたちでしか眠れなかったのに、こいつにそれを言ったら嘘なんじゃないかって疑われそうな程にすぐ俺は眠れてしまう。
…ゆきは、他の人と違うのかな…いや、いや!ちがう。こういう考え方はとっくの昔に捨てたはずだ。
みんな同じ。
みんな、いじわる。
それを被害妄想、なんて言われるんだけどでも結局…
「絢?」
「え…いや、大丈夫」
「そ?」
「ん。それよりヤるなら早くしよ」
「その前にこれ、しよ?」
これ。とゆきが見せてきたのは昨日目薬をする時に当てられた保冷剤
そういえば今日はまだ目薬をしていない
ポーチから適当に目薬をだす
市販薬ではなく、医者から貰った1回使い切りのスポイトみたいなやつ
義眼なのに疲れているとめちゃくちゃ沁みる時がある
目じゃなくてその奥にぐわってくる
「ん。」
両手を出して待つゆきの手のひらに目薬を投げる
何だかむず痒かった
流石に髪を乾かしてくれて、目薬までしてくれる人なんて今まで1度もいなかったから。
「偉い偉い」
自力では上手く開けることも出来ない瞼を器用に開かれ、数滴垂らされる
奥に染み渡っていく感じがして、少しだけ気持ちよかった
「薬も塗るな
痒くても擦るなよ」
少し赤くなっているであろう目元に昨日同様同じことを言われながら塗られる
「はいはい」
ゆきの手はお風呂上りだからか温かくて、薬を塗られる一瞬の間だけでもじんわりとリラックスしてしまった様な気がした
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