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守れたぜ、俺の貞操にしおりをはさみました!
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守れたぜ、俺の貞操
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玄関のドアを勢いよく開け深いため息をつく。
何とか貞操だけは守られた。
そう安堵のため息だ。
まあ、最後の方はちょっとやばかったけど…
切れる息を整えながら、俺は靴を脱いだ。
服屋の次に言った店でストーか君は機嫌があまり良くなかった。こんな機嫌が悪い奴といるのに慣れて無いせいで、つい俺は優しくしてしまった。
「え…先輩そんなに俺のことを思って…
すみません、さっきの奴のことがあまり好きではなかったので…」
そんなイケメン風なことを言って俺の肩を抱いてきたのだ。
その時、背中からぶわっと冷や汗が流れだした。
顔は確かに女子以上に可愛いが、奴は男だ。そして、当たり前だが俺も男だ。俺はどうやっても、恋愛対象は女子だしそれが普通だろう。別にホモが全世界から消えろとは言わないが、俺をその対象としては見ないでほしい…。
「…先輩、キスしてもいいですか?」
そいつは俺の有無を聞かず目を閉じ、顔だけ俺に近づけてきた。
よし、逃げよう。
俺はこいつを強く押し、とりあえず出口まではしる。自動ドアが開き、出来るだけ遠くまで走った。しばらく走り、後ろを振り向く。奴がいないことを確かめてから足を止めた。
小さなため息をつき、どこか休む場所がないかぐるぐるりと周りを見回す。少し先に公園があった。そこへ向かおうと、身体の向きを合わせる。
「せーんぱい♥」
背中から不快な声が聞こえる。
「もう突然逃げるなんて酷いじゃないですかぁ♥」
「さらばだストーカー!」
俺はそれだけ言って、もう一度ダッシュで逃げた。
貞操は何とか守りぬいて、俺は家につくことができ、一息ついた。
この後の、奴が家に尋ねてくるとは知らずに…。
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