アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
86にしおりをはさみました!
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
- しおりがはさまれています
-
86
-
「ほら、コレかぶれよ。」
里見の家のガレージでメットを渡される。
「いつまでもブスッとすんなって。」
何怒ってるんだよって、里見が単車のエンジンをかけながら言う。
「別に怒ってないよ。」
「ほら、早くメットかぶれよ。」
「ん。」
かぶったメットは大きすぎて里見が
爆笑する。
「悪い悪い。優希にはコッチだったわ。」
俺がかぶってたのを取り上げて、赤いメットをかぶせる。
「げ、コレでも大きいのかよ。」
「何、コレ彼女用?」
からかってやろうと思って、そう聞くと
「彼女達用。」
里見が鬼畜な顔で、「達」を強調して答える。
「サイテー。」
1つ年上の里見は中学の時から
女遊びも男遊びもやりたい放題で
何でそんななのかって思うけど、ある意味羨ましい。
どうして、そんなに簡単に好きな人を落とせるんだろ。
「紘史サン、オチないんだ。」
「俺の心読むのやめてよ。」
俺の言葉に、里見が面白そうに笑う。
「優希が分かりやす過ぎるんだよ。」
で、どーなの?紘史サン、オチそう?って聞かれて答えに困る。
「今、必死に頑張ってるよ。」
「恋愛は、頑張るモノじゃないよ。」
里見が大人びた表情で言う。
ナオは、恋愛は楽しむものって言ってた。
俺の恋愛ってどんななんだろ。
楽しい?辛い?
頑張らなきゃダメになりそう?
「何か、みんな大人でヤな感じ。」
里見がおかしそうに笑って、早く乗れよって俺の手を取った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
86 / 127