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88にしおりをはさみました!
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88
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誕生日から2か月。
ヒロは、相変わらず好きとかそんな事は言ってくれないけど、週末はずっと一緒に居てくれる。
それだけで充分だと思えるから
ヒロからの言葉を求めるのは
もう止めようって決めた。
「優希、ちょっといいか?」
夜遅く、仕事から帰った父さんが部屋をノックした。
「何?」
「最近学校どうだ?」
きっと、話したい事があるんだと思うけど言い出しにくいって顔。
何だろうって思いながら、差障りの無い会話に付き合う。
「あのな、優希」
あ、本題。
「母さんがお前と連絡取りたいって」
「え、それ前に」
断ったじゃんって顔で父さんを見上げる。
「ん。会うのはお前が良いって思えた時でいいから。電話とかメールだけでもしてあげてくれるか?」
番号とアドレスを書いてある紙を渡された。
「わかった。」
そう答えると、父さんがなんだか悲しそうに笑った。
「でも、何で今になって母さんは俺と会いたいのかな?」
父さんと離婚してから13年、連絡も1回も取った事ないのに。
「母さんは、ずっとお前に会いたいって言い続けてたよ。」
「え、そんなの」
全然知らなかった。
「父さんが会わせなかったんだ。」
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