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18歳以上ですか?
18日目、コール。にしおりをはさみました!
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18日目、コール。
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『え?まじ?ヤッタネかいちゃん、会ったら盛大に冷やかしてやるよ』
「やめろ!!!!!!」
祇園祭に遼哉と行くことになりました。
無事一緒に祇園祭へ行く相手も見つかり、遼哉に祭に誘われあぁ親友とはこういうことなのだろうかと感銘を受けていると、握りしめたスマホからアニソンが流れ始める。
(あれ、ももちゃんから電話だ。なんだろ。)
ちなみにそのアニソンというのは桃雅が今とてもハマっているコードギアス一期オープニングである。いつの間にかそれに設定されていてびっくりしたが直すのも面倒なのでそのままにしてある。
画面の応答ボタンをスライドし、それを耳に持っていく。『もしもしー?』と気怠げな声がしてからザワザワとうるさい周りの雑音が耳に入る。またどこか危ない所(本人曰く楽しい所)にいるのだろうか。
「なに?珍しいね電話なんて。遊びの誘いなら行かないよ」
『ちっげーよ。誘ってやってもいいけどさ。そうじゃなくてさ、祭一緒に行く奴見つかったのかなーって』
「それは暗に俺に友達がいないと?その通りだけど」
『あぁ遼哉クンがいたねー、なになに?もしかして遼哉クンと行くのかなー?』
「え、なんでわかったの。」
そして冒頭に戻る。
『なんでさー、楽しいのにー』
「なにがだよ……、そういえばももちゃんは今年も口城さんと行くの?」
『オレ?あー、まぁ、うん。今年は多分あいつのストーカーに付き合わされるだけだけどねー』
(ストーカー…?)
気になるが、聞かずともそのうち耳に入るなりなんなりわかるだろうと特に気に留めず口にはしない。
『まぁなにはともあれ友達ができたことはいいことだよ』
「えっももちゃんが優しいありがとう」
『なんだそれオレが優しくねぇみてぇじゃねぇか殴るぞ』
「ゴメンナサイ」
『謝るの早。まぁいいんだけどね、《桃雅ー》あ、うす。そんじゃねかいちゃん』
「あ、うん」
途中で誰かに呼ばれ少し動いたのか、周りの音も少し近くなった。なるべく危ないことに首を突っ込んで欲しくはないのだが…。
「遊びもほどほどにしろよ」
『ははっ、わかってるってー』
「笑ってんじゃねぇか!」
『あは、じゃあねかいちゃん。遼哉と晴れて恋人になれるといいね』
「は、なっ、にを言ってんだあほか遼哉は親友だっつって……!……、切れてるし」
でもまぁこうして電話をかけてきてくれる所を見ると、大概ももちゃんも優しいのだろう。俺も良い友達を持てたんだなと思う。
俺はお気に入りの黒と青のシンプルなシャーペンを手に持ち直し、中断していた課題に向き直ると目前に控えた祭を楽しみに課題に励んだ。
コール。
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