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✽溜色と満月✽ 5にしおりをはさみました!
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✽溜色と満月✽ 5
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寝所に移ると当たり前の様に手を引かれ、近衛のベッドに共に入った。冷たい褥が火照った身体に気持ち良うて、少し頭が冷静になる。
今は何時なのだろう。明日は土曜。私は寝ていられるとて、近衛は仕事に行かなければならない。
「...もう余り時間が御座いませぬ故、寝て下さいませ、」
「はは、随分と意地悪だ。これじゃ寝られそうにない」
確かに高ぶったままではお辛いか。私はそう考え、身体を下に下にずらし衾へ潜り込んだ。
近衛の逸物の裏筋を撫で、菊座に受け入れたらどんなに気持ち良い事かと何時もの艶事を想像しながらそれを口に含んだ。ねっとり舐め回し同時にふぐりを手で柔く揉むと、近衛からハッと息を漏れたのが分かった。
ああ、きっと今はこんなお顔を為さっているだろうなと、近衛の快楽に歪む顔を想像すれば、もっともっと気持ち良うなって欲しいと夢中になっていく。
「...っ、...ハッ...っ、..那由多、もう良いっ、」
「このまま出して下さいませ、」
衾を捲くられ肩を少し押されるも、那由多はそう告げるとまた顔を沈めた。殊更に卑猥な音を立てて舐めしゃぶるのは、見えぬ近衛の官能をくすぐりたいが故。次第に近衛の吐き出す息が艶めかしさを帯びていき、ぐーっと張った逸物から子種が出ると那由多はより深く逸物を咥え込み、根本から舌を這わせて吸い上げた。
身体を跨ぐ様に這って上がって行くと、近衛がベッドの上から御事紙を取ってくださった。なれど私はその御事紙を受け取らず、近衛の手に手を添え、しっかり目を合わせて御事紙に子種を垂らしていく。この距離なら近衛にも厭らしい私の顔が良う見えるだろう。
今宵は耐えるが明日は抱いて欲しい。故に名残を残しておきたい。
「さぁ、これでもう寝られますでしょう。お休み下さいませ」
そう言うて隣に転がった那由多は悪戯な笑み。私の高ぶりが治まってないと気づいているんだろう。
「悪い奴だ!」
「ふふふ、私も我慢致します故、篤忠様も我慢して下さいませ。...ほんの少し、」
「ほんの少し?これがか?」
高ぶりを下肢に押し当てると那由多はくすくす笑うてる。何だか出す前より悶々とするも致し方ないと那由多を抱き込んだ。
気を静めたいと思うたのか、近衛の頭にふと式典中の明治天皇の顔が浮かんだ。
陛下には皇后の他に公にしているだけでも五人の側室が居り、何方様を一番愛して居られるのかは分からないが、愛した方だけと一緒に居続けることを許されないというのは、何とも寂しく侘しいものであろうなと思うた。
それに引き換え私はこうして日毎那由多の側に居られる様になり、那由多だけを愛していける。
(...贅沢な悩みだな)
那由多の言うた通り、ほんの少しの辛抱だ。これも明日を楽しみにする活力になるかと苦笑して目を閉じた。
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