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どーしてこうなってるんだ。訳がわからずされるがまま。
「フェンリル、おいで」
「んンッ……」
腕を引かれウィルの上に座らされた後、もう一度口づけられる。
「くち、あけて」
素直に開くと舌が入ってきて、上顎をなぞられ背中がゾクゾクする。
人間の肉を喰ってもないのに、快楽物質が出てるのか気持ち良くなってくる。
何で気持ちいいの。何で、キスされてるだけでお腹が満たされてるの。
「ッ……はぁはぁ」
こんなの知らない。
……怖い。
ドンッ!
ウィルを押し退け、トイレへ駆け込む。
「いっ……お、おい!フェンリル!」
下着の中を見ると、俺のモノは刺激を求めて主張していた。
「なんで……」
今までにこんなことなかった。おかしい、こんなのおかしい……!
夕方になりウィルがコンビニへ行った後、リークに電話をかけた。
『君から連絡くれるとは珍しいね。お腹が空いているのかい?』
「いや、確かめたいことがある。リーク、今日の夜会える?」
『深夜で良ければ』
ガチャ。
ドアの開く音、ウィルが帰ってきた……
「わかった。じゃあこの間の廃工場で」
早口で話し、有無を言わさず通話を切る。
聞かれてないよな……
「ただいま。フェンリル、何か喋ってた?」
「あ、あぁ……リークから連絡が来ただけだ」
「ふーん……」
何だかぎこちなくなる。キスをされたせいか、変に意識してる。
「豚肉買ってきたけど食べる?」
「あー、うん。貰おうかな……」
対してウィルは、何事もなかったように接する。
てか何で俺にキスしてきたんだ。会って間もない奴に、キスするなんておかしいだろ。
「ホント、変な奴……」
「なぁーフェンリル、フライパンは?」
「ない」
「は?フライパンなしでどーやって食べんの?」「生だ、生で食べる」
「え、生で⁉普通のロース肉だよ⁉腹壊さんの⁉」
「人間の肉を喰うときと一緒だ」
「えー!俺も肉食べたくて買ったのにぃ!」
「じゃあそのまま炙れ」
「レンジは?」
「ない。見ればわかるだろ」
調理器具など、この家にはない。衣類を洗うための洗濯機、寝るための寝具、情報を集めたりや連絡取る手段のテレビやスマホ、その他テーブル、イス、ソファー等必要最低限で暮らしている。
「あ、そーだ。ヴィーザルに連絡したよ。フェンリルが会いたいって言ったら、良いよって。明日の夜なら大丈夫だと」
「ホントか⁉」
ウィルの言葉に胸が高鳴る。
「ウィル、ヴィーザルはどんな男だ?カッコイイか⁉それともちょっとブサイク?」
「カッコイイよ。人懐っこくて、キスが上手いんだって。大学ではモテてたらしいよ」
「へぇー……って、キスが上手いとかそーゆー情報はいらないんだけど」
「重要でしょ。カッコ良くて良い男だったら、肉を食べて死ぬなんて考えずに、そのまま好きになって付き合えばいいじゃね?」
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