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公衆の面前でにしおりをはさみました!
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公衆の面前で
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*秀丸side
目を伏せた煌サマの顔が、近づいてくる。
え、え、えぇえ?!ってパニックで心臓がバクバクうるさくなって、顔が熱くて、
キスされる、と思った瞬間、
思わずギュッと目を瞑ってしまった。
ーーそのとき、チャイムが鳴り響いた。
サァッと熱が引き、そのまま手を前に出す。
結果、頬をぐに、と押し潰されることになった煌サマが「むぐ、」とくぐもった声を上げた。
「テメ、なにしやがふ」
「待ってここ、え、なんで教室に居んの俺」
「……?俺様が担いで来たからだが、」
それがどうした、という風に俺を見てキョトンとする煌サマだけど萌えられない。
それどころじゃない。
ぎこちなく首を回して、死角だった方を向く。
ーー目が合った瑞希がニッコリ手を振った。
「…なんや、今さら気付いたん?w」
「居たなら言ってよ瑞希ィィィッ!!?」
…ってかさっき何目とか瞑ってんの俺ェ⁉︎
…ノンケの俺どこ行ったの至急帰って来て⁉︎
…ってかココ俺のクラスじゃん皆いる‼︎(泣)
チャイム鳴ってなかったら、公衆の面前でキスしてた?…何それ恥ずかしすぎて死ねる!
とにかくココから逃げだしたい、切実に!!
泣きそうな俺を見て瑞希が愉しそうに笑う。
煌サマも同族らしく、くつりと笑った。
…前にも後ろにもドS。なんなの死ぬの?
挟まれたし、俺もドSになっちゃえばいいの?
「なぁ煌サマ、今度3人でせえへん?」
「なにを言ってる、こいつは俺様のものだ」
「物ちゃうし。…ええやん、
なんなら煌サマもついでに抱いたんで?」
「ついでとはなんだ阿呆。」
「…なんで俺も入る前提なんだ……!」
俺をはさんでそんな会話しないで欲しいし、
俺が居た堪れないので即刻やめて頂きたい。
あとやっぱり煌サマなんかずれてる。
…でも、なんでだろ。
瑞希×煌サマの可能性にイマイチ萌えない…
むしろ…なんか……って考え出した、
そのとき。
「…伊集院君、佐藤君、横山君、」
とても冷たい声とともに カツ、カツ、と
静まり返った教室に足音を響かせて
「…HR、始まるよ?」
笑顔なのに、いつもは無い威圧感を溢れさせた担任の、松浪先生が入ってきた。
それからはあっという間だった。
佐伯先生に授業終わりのコールをさせて、
(6時間目とか知らなかったごめんね先生‼︎)
煌サマに有無を言わさずクラスに帰らせて、
貼り付けた笑顔のままHRを終わらせて
解散、のあとは
「…2人、伊集院君も連れて、職員室ね。」
ってニーッコリ呼び出されて、
2時間くらい静かに、長〜く、お説教された。
……… 解 せ ぬ 。
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