アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
球技大会当日:2
-
前々から生徒会の方で予定していた球技大会。今回は全員強制参加にしておいた。理由は一つしかないけど。
「神戸先輩!頑張って下さい!」
「ありがとう!」
「「「キャーーー!」」」
グラウンドで自分たちのクラスの出番を待っていれば後輩の女の子達がわらわら群がってきた。笑顔で返事を返してみれば物凄い甲高い声で叫ばれた。そんな事よりも俺はちゃんと理央の奴が参加してるか気になっていた。ふとグラウンドに目を向ければ井下翔が試合をしていた。今回の球技大会のルールとして自分が部活に入っている種目には参加できないようにしたが…まあ無意味な奴らもいるか。基本運動が出来る奴はいろんなスポーツができるもんだな。それにしても井下君はオールマイティにこなす。このまま井下君のクラスが勝ち上がりそうだな。そうしたら俺達のクラスと当たるんだけどね。理央には悪いけど俺達のクラスが勝たせて貰うわ。
「あれ、浩志?何してるの?」
「えー?暇だから理央探してる」
「……試合大丈夫なの?」
「大丈夫大丈夫!あと1試合分時間あるから」
「そうなんだ…」
「あいつちゃんと参加してんのかなー?」
「さあ…優木理央は学校自体あまり来ないしね」
「でも最近よく来てるらしい。理央のクラスの担任が嬉しそうに職員室で話してたわ」
「ふーん…」
「あいつ見つけたら勝負持ちかけようと思ってんのになー。俺が勝ったらどーしよっかなー」
「浩志僕はそろそろ出番あるから行くね」
「おう!冬夜頑張れよー」
「うん」
「あ、いた」
「げ…」
「そんな嫌そうな顔しないでよ」
「……なんで来たんだよ」
体育館に来てみれば入口の横の方で理央が座っていた。話しかけたらそれはもう嫌そうな顔をされた。
「優木君がちゃんと球技大会に参加してるか気になってね」
「…喋り方」
「何?」
「何でもねぇよ…」
たくさんの生徒がいる場では流石にね…。そのままふいっと俺から視線をそらし今やっているバスケとバレーの試合を見る理央。
「あ、そうだ」
「?」
「勝負しない?」
「競技違うだろ」
「そういう事じゃなくて」
「なんだよ」
「そうだね…俺のクラスがもしサッカーで井下君、つまり優木君のクラスに勝ったら俺にご褒美ちょうだい?」
「……はぁ?」
「で、井下君達が勝ったら。そーだなー。生徒会室の呼び出しはもうしないよ」
「……」
「どう?」
「いいよ…やろうぜ。ぜってぇ翔達が勝つから」
「そう?…あ、そろそろ俺行かなくちゃ」
「早く行けって」
「分かってるよ、じゃあご褒美考えとくねー!」
あー、楽しみ楽しみ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
23 / 231