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どうしたっていうんだにしおりをはさみました!
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どうしたっていうんだ
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部屋に戻ってトレーニングや本を漁ったりしているうちに結構時間が経っていたようで、ホラーマンが夕飯が出来たと呼びに来た。
ダイニングに行くと、どうやら呼ばれたのは俺様が1番最後の様でドキンちゃんとカビルンルンたちの姿があった。
「夕ご飯はワタシ特性のシチューなんですね〜」
そう言ってホラーマンが持ってきたシチューは具沢山で湯気が立っていて、凄く旨そうだ。
『いただきまーす!』
「ホラ〜、沢山作ったのでおかわりもありますよ〜」
「おかわり!」
「ホラァ!?早すぎます、しっかり噛んで食べてくださいよ〜」
「うるさい」
俺様が差し出した皿を受け取って鍋の方に向かったホラーマンに小言を言われるけど、これはもう、こんなに旨いご飯を作るお前が悪い。
「あ、そうだ」
カビルンルンたちがUFOを作ったんだっていう事を、ドキンちゃんとホラーマンにも話しておこう。
きっと驚くぞ2人とも。
「カビルンルンたちがな、自分たちでUFO作ったんだよ!」
「えっ、自分たちだけで?」
ドキンちゃんがそう聞くと、カビルンルンたちはシチューを頬張っていて口がきけないのか頷いてみせた。
「凄いじゃないアンタたち!」
ドキンちゃんが凄い凄いと1人ずつ頭を撫でてやると、カビルンルンたちは少し照れ臭そうにしながらも喜んでいた。
「ホラーマンも何か言ってあげなさいよー」
ドキンちゃんがそう言ってホラーマンの方を不満気に見ると、何かを切っている様で明らかに焦りはじめた。
「ちょっ、ちょっと待ってくださいねっ。……よし、出来ました〜」
そう言って振り返ったホラーマンの手には小さい深皿が4つ。
「頑張ったカビルンルンたちには、デザートのご褒美なんですね〜」
テーブルの上に置かれた皿には、オレンジが入っていた。
「いいなー、俺様も食べたい」
「いや〜申し訳ない事にこれしか無いんですね〜」
俺様の言葉に眉根を下げて謝ってくる。
お前は家政婦失格だ。
不満たらたらの顔でホラーマンを見ていると、カビルンルンに服をちょいちょいと引っ張られた。
「ん?」
そちらを見てみると、フォークにオレンジを刺して俺様の口元まで差し出されていた。
「可哀想だから、僕の一口あげる!あーん」
俺様の相棒はUFOを作れるうえに優しいようだ。
お言葉に甘えて差し出されたオレンジを食べる。
甘くて旨い。
「ん、ありがとな」
そう言って頭を撫でると「えへへー」と嬉しそうにする。
やっぱり頭を撫でられるのが好きなんだろうな。
「ずるい!僕もばいきんまんにあーんってする!」
「僕も!」
「僕もやりたい」
「えぇ!?」
他のカビルンルンたちもフォークにオレンジを刺して、わざわざ俺様のところまで持ってきた。
「俺様じゃなくてドキンちゃんとホラーマンにやってやれよ」
ありがたいけれど、食べさせたいだけならオレンジ食べれてないしあの2人にやってやればいいだろう、と思って指差すけれど3人とも動こうとしない。
「ばいきんまんがいいの!」
一体何が違うっていうんだ。
「ばいきんまんモテモテじゃなーい、よかったわね〜」
そう言ってドキンちゃんは頬杖をついて、にやにやしながらこっちを見ている。
その後ろではホラーマンもこっちを見ている。
うわ、何だその顔ムカつくからやめろ。
まあ、可愛い相棒たちのお願いだし断る理由も無いから食うけどさ。
3人に食べさせてもらって、礼を言ってから頭を撫でると満足したのかそれぞれ自分の席に戻って行った。
急にどうしたっていうんだアイツら。
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