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優しい瞳にしおりをはさみました!
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優しい瞳
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一瞬にして反転した体に、思考がついていけなかった。
ぱちくりと目を見開いてみると、目の前には変わらず拓斗の顔。
でも少し違うのは、背景が天井だということだ。
そして、背中が柔らかく温かいものに押し付けられている。
「………っ!!?」
気付いたら俺と拓斗の場所は入れ替わっていて、今度は俺が押し倒されていたんだ。
「…俺さ、結構我慢してた。薫を傷つけたくないし、体目当てって思われんのも嫌だったし」
真剣な目が俺を捉える。心臓がバクバクしていて、でも拓斗の言ってることが気になって、俺も真剣に、拓斗を見つめた。
「俺本気で薫のこと好きだから、薫がいいって言ってくれるまで待つつもりだったんだ。なんでかって、薫は俺と違って、かなり受けの素質もあると思ってたし…」
勝手だけどって呟いて、拓斗は俺を見た。
「でも、薫から襲ってきたんだから、俺が襲い返したって、いいだろ?」
「…っ、たく、と……」
優しく微笑んだ拓斗が、俺の頬を撫でる。
こんな、拓斗なら意地悪そうに笑って言いそうなセリフなのに、ものすごく優しくて、柔らかい笑顔だ。
なんでかわからないけど、今なら拓斗に何されてもいいって、そう思ってしまった。
「…薫、襲っても、いいか……?」
「……っ!」
耳元で、囁かれる。
なんでだろう。あれだけネコじゃないとかネコになりたくないって騒いでたのに…。
今の俺は、完全に拓斗の腕の中で、大人しく待っているだけになっている。
でも…、それでも、いいのかもしれない……。
「…いい、よ………」
本当は、ものすごく怖かった。
挿れたことしかない俺が、挿れる時、時間をかけて解してからじゃないと挿れられないって知っている俺が、挿れられる立場になる。
痛いかもしれない。初めてだから、挿れられないかもしれない。
めちゃくちゃ痛いのかもしれない。
「大丈夫、無理やりはしないから。嫌だったり痛かったりしたらすぐに言えよ?そうしたら途中でもやめるから、な?」
「…拓斗……」
優しい、優しい、優しい……。
俺の大好きな拓斗…。
やっぱりまだ怖いけど、それでも、拓斗と繋がりたい……。
「怖かったら言って。抱きしめるでも撫でるでも、キスするでも、薫が安心できるように、してほしいことなんでもするから。だから、不安な時は絶対言えよ。約束な」
「うん…拓斗、大好き……」
「俺も、大好き」
拓斗の首に腕を回して抱き着くと、ちゅっとキスをされて、拓斗の両手が俺を優しく愛撫した。
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