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ドーナツの甘み(5)にしおりをはさみました!
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ドーナツの甘み(5)
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「――あ! そうだ!」
けれどもまたすぐに動きだして、浮き輪を取り出すとフーフーと息を入れ始めます。
いま膨らませてはバスの中で邪魔だろうと思いましたが、他にすることも無いのでとめませんでした。
一生懸命に息を吹きいれる響――そのヒジが龍広の二の腕に当たります。
湿気と汗と体温で、肌と肌は吸い付くように密着する。
暑いはずなのに寄り添っているなんて――と、バカバカしく思いながらも少しも動けませんでした。
身を強張らせ、二の腕につたわる感触に意識を集中さてしまいます。
そんな下心をあざ笑うかのように、
「お願い、ふくらませてぇ!」
響は浮き輪の空気口をつまみ、差し出してきました。まだあまり膨らんでいないというのに、ねをあげるなんて。
「なんか、頭、クラクラしてきちゃった……。もーダメ……」
へへっ、と笑う彼の呼吸は乱れています。最初に勢いよく吹きすぎたのでしょう。
「……っ」
龍広はドキドキしながら、浮き輪を“仕方なく”受け取りました。
――息を入れるだけ。
――息を入れるだけ。
――息を、入れるだけ。
何度も何度も念じながら、やわらかな突起に口を付けます。
「……はあっ」
その瞬間、響が浅い吐息をもらしました。
「んっ!」
思いがけず、龍広は肩を震わせてしまいます。ぺったりと吸い付き合っていた肌が少しはがれ、またくっつく。
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