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18歳以上ですか?
ごめんにしおりをはさみました!
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ごめん
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素早く風呂から出ると、原田君は絨毯の上に座ってスマホを弄っていた。
机の位置や倒れていた棚が大まかに直されている。
なんで平然としてるんですか!?
いや、何も言われずに出ていかれるのもそれはそれでつらいんだけど、
この状況よりはだいぶましかなーー???
罪悪感で声をかけづらいが、このままでもいられない。
「・・・・・・ごめん。いろいろ世話になって」
あと、オカズにして本当に真に申し訳ありません。
「いえ」
部屋の入口で突っ立ってる俺を見てさっと立ち上がると手を貸してくれた。
優しすぎてバカすぎる自分がマジで申し訳ない。
「冷やした方がいいっすね」
左頬を見ながら言ってくる。
さっき確認したが、軽く腫れているだけでそこまで酷い状態ではない。
顔だから少しは力加減されてたんだろう。
「本当に大丈夫。ありがとね。
ここまで世話になったし後は自分で出来るよ」
安心させるように意識して笑顔を作った。
俺がド変態のクズ野郎というのはバレているんだから、安心も何もないかもしれないが。
「冷凍庫開けてももいいですか?」
「おう・・・」
見事にスルーされた。
適当に漁られアイスパックを持ってくると俺が持っていたバスタオルで包んでと頬にやさしくあてられる。
あまり手に触らないように頬に抑える役を変わろうとしたが、小指に軽く当たってしまった。
「ありがとう」
「いえ」
こんなに人に優しくされたのは、いつぶりだろうか。
基本的に人付き合いは自分の性癖がばれたらと思うと怖くて希薄になりがちだ。
付き合う相手は恋愛関係というより、お互い体目当だよね、って感じの爛れた関係。
その上、S様、俺様しか体の相性が良くないので、
やさしさは小指の爪より少ないようなやつばかりだ。
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